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潜水艦映画のおすすめ!極限状態の男達のドラマが熱い傑作12選

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親愛なる読者諸君!

オタクパパだ!

 

今回は、深海に潜み、狭い艦内の中、極限状態で戦う男たちの熱い物語を描いた

潜水艦映画のおすすめ名作12選

を紹介したい!

潜水艦を題材にしたおすすめ傑作映画12選

U・ボート

「U・ボート」は、1981年に公開されたドイツ映画だ。

 

本作は、ドイツの小説家ロータル=ギュンター・ブーフハイムが、ドイツ海軍報道部隊の報道画家として、1941年10月26日から12月7日までU-96に搭乗取材した実体験をもとに、Uボート乗組員の極限状態を描いたベストセラー小説を映画化したものだ。

 

本作の撮影にあたって、ブーフハイムが撮影した5000枚もの写真に基づき、航行可能な実物大のレプリカが建造されたという。

 

それだけに艦内のディテールはかなりのものだ。

 

本作の艦長のモデルになったのは、1940年9月から第7潜水艦隊所属のVIIC型UボートU-96の艦長となった、ハインリヒ・レーマン=ヴィレンブロック大尉だ

(↓)艦長のモデルとなったハインリヒ・レーマン=ヴィレンブロック大尉

出典 Bundesarchiv, Bild 101II-MW-3483-05 / Schwich / CC-BY-SA 3.0

レーマン=ヴィレンブロック大尉は、1942年3月まで計8回の航海作戦に従事し、1941年2月に騎士鉄十字章、さらに同年12月に柏葉付騎士鉄十字章を受章した

エース級の潜水艦艦長

だ。

 

実際、レーマン=ヴィレンブロック大尉は、第二次世界大戦中に総計28隻、200,000トン以上もの連合国の船舶を沈め、Uボートのエースの第8位に記録されたほどの高い指揮能力の持ち主だ。

 

実際にUボートに搭乗した実体験に基づく映画だけあって、深海の中に潜み、敵駆逐艦の探知音を聞きながら息を潜め、精神的に疲弊していく男たちの描写がすさまじいほどリアルだ。

 

本作は、Uボートの艦内のリアルな描写をもとに、

極限状態の中を生きる

海の男たちの物語を

描いた傑作中の傑作

だ。

眼下の敵

「眼下の敵」は、1957年公開のアメリカ・西ドイツ映画だ。

 

本作は、元イギリス海軍中佐D・A・レイナーの実体験を元にした小説を映画化した作品だ。

 

本作の撮影にはアメリカ海軍が全面協力し、バックレイ級護衛駆逐艦が撮影に使われた。

(↓)バックレイ級護衛駆逐艦

本物の駆逐艦が実際に爆雷を投射するシーンはまさしく圧巻だ。

 

本作が特徴的なのは、従来のハリウッド映画のように、ドイツ軍を悪役として描くのではなく、公平に描いている点だ。

 

バックレイ級護衛駆逐艦「ヘインズ」の艦長であるマレル少佐を演じるのは、タフガイ俳優のロバート・ミッチャムだ。

 

ミッチャムは、眠たそうな目が特徴的で、一見、やる気のない昼行灯のような男だ。

(↓)ロバート・ミッチャム。始終眠たそうな目をしていることから、「スリーピング・アイ」の異名がある。

そのため、部下からも

「促成栽培のもやし」

と、さんざん馬鹿にされるが、実は、卓越した指揮能力でUボートの魚雷をかわすアメリカ海軍きっての切れ者だ。

 

また、マレル少佐は、かつて貨物船の三等航海士だった時代に、船をUボートに撃沈され、一緒に乗船していた最愛の妻を失ったという、悲しい過去を背負った男でもある。

 

それゆえ、マレル少佐にとって、Uボートの対決は、まさしく宿命ともいえるものだ。

 

一方、マレル少佐の相手をするのは、ドイツ海軍のUボートIX型だ。

(↓)UボートIX型

Uボートの艦長フォン・シュトルベルクを演じるのは、ドイツの俳優クルト・ユルゲントだ。

(↓)「史上最大の作戦」のブルーメントリット将軍を演じるクルト・ユルゲンス。戦争映画では、しばしばドイツ軍の将校や将軍などの役を演じた名優だ。

シュトルベルク艦長は、第一次世界大戦からの古参で、叩き上げの艦長だ。

 

そのため、経験豊富で卓越した指揮能力と騎士道精神を有し、部下からの信頼も厚い。

 

シュトルベルク艦長は、近代戦の大量破壊に疑問をもち、ナチスにも批判的だ。

 

彼はいう。

「昔の戦争は負けても名誉が残った。

しかしこの戦争には名誉などない。

勝っても嫌な記憶が残るだけだ」

実は、シュトルベルク艦長を演じたユルゲンス自身、ナチスを批判して1944年ハンガリーの強制収容所に入れられたという悲しい過去を持つ。

 

それだけに、ユルゲンスの演技は、演技とは思えないほどリアルなのだ。

 

本作は、駆逐艦と潜水艦の2人の艦長の心理的な駆け引きが描かれており、

潜水艦映画の古典的名作

として名高い作品だ。

U-571

U-571は、2000年公開のアメリカ映画だ。

 

本作の舞台は、1942年の北大西洋だ。

 

1隻のドイツ軍の潜水艦Uボート571号がイギリスの駆逐艦に攻撃されて漂流し、救難信号を発信する。

 

救難信号を傍受したアメリカ海軍は、潜水艦S-33をUボートに偽装し、乗組員はドイツ兵になりすます。

 

彼らの狙いはただ一つ。

 

ドイツ軍の救援をよそおって、U-571号を乗っ取り、ドイツ軍の暗号機エニグマを奪取することだ。

(↓)エニグマ暗号機

本作のストーリーは、完全なフィクションではなく、実際の歴史においても、連合軍がUボートを捕獲してエニグマを奪取したことが記録されている。

 

実際、1944年6月4日、米海軍の22.3機動部隊が、ドイツ海軍のU-505を捕獲してエニグマの入手に成功している。

(↓)米海軍に捕獲されたU-505

(↓)鹵獲したU-505の横に停泊するガダルカナル (護衛空母)

本作の見所は、Uボート571号に乗り込んだ米海兵隊の潜水艦乗員が、使い慣れないUボートを駆使してドイツ軍と戦うシーンだろう。

 

潜水艦ものにハズレなし

といわれるが、本作も例外ではない。

レッド・オクトーバーを追え!

「レッド・オクトーバーを追え!」は、1990年公開のアメリカ映画だ。

 

原作は、トム・クランシーが保険代理店を営む傍ら余暇を利用して9年もかけて書き上げたという。

 

軍事オタクが描いただけあって、冷戦時代の潜水艦の蘊蓄はかなりのもので、出版当初は、アメリカ海軍の関係者が書いたのではないかと、さまざまな憶測を生み出したという伝説的な作品だ。

 

本作は、冷静時代、チェルネンコ書記長政権下の旧ソ連において、タイフーン級の最新鋭の弾道ミサイル搭載原子力潜水艦「レッド・オクトーバー」が出航する。

(↓)タイフーン級原子力潜水艦

出典 Bellona Foundation

レッド・オクトーバーは、旧ソ連のテクノロジーの粋を集めて開発した無音の推進システム「キャタピラー・ドライブ」を備えた最新型の潜水艦だ。

 

だが、レッド・オクトーバーの艦長マルコ・ラミウスは、度重なるソ連の体制への不信感から、アメリカへの亡命を企んでいた。

 

艦長のマルコ・ラミウスを演じるのは、「007」シリーズの初代ジェームズ・ボンド役で有名なショーン・コネリーだ。

(↓)ショーン・コネリー

出典  Stuart Crawford

ラミウスの真意を知ったソ連海軍は、裏切り者のラミウスの乗ったレッド・オクトーバーを撃沈すべく、数十隻の艦隊を動員する。

 

一方、CIAのアナリスト(分析官)のジャック・ライアンは、ラミウス艦長の真意に気づき、レッド・オクトーバーの撃沈を検討するアメリカ海軍を先回りして、悪天候の中、自ら前線に向かう。

 

だが、ソ連の潜水艦V.K. コノヴァロフは、レッド・オクトーバーの航行ルートを先読みして、魚雷攻撃をすべく待ち伏せる。

(↓)アルファ型原子力潜水艦

その一方で、アメリカ海軍のロサンゼルス級原子力潜水艦ダラスも、レッド・オクトーバーの追跡を開始する。

(↓)ロサンゼルス級原子力潜水艦

そんな中、レッド・オクトーバーの艦内に潜伏していたKGBの破壊工作員が、ラミウス艦長の亡命計画に気付き、原子炉を暴走させる工作に乗り出す。

 

はたして、レッド・オクトーバーのアメリカへの亡命は無事成功するのだろうか?

 

本作は、「眼下の敵」と同様に、

ソ連の最新鋭潜水艦の

亡命を巡る心理的な

駆け引きが面白い作品

だ。

クリムゾン・タイド

「クリムゾン・タイド」は、1995年公開のアメリカ映画だ。

 

監督は、アメリカ海軍の戦闘機パイロットの物語を描いた「トップガン」で有名なトニー・スコットだ。

 

本作は、キューバ・ミサイル危機中に実際に起こった旧ソ連潜水艦副長ヴァシリー・アルヒーポフのエピソードが元になっている。

(↓)旧ソ連潜水艦副長ヴァシリー・アルヒーポフ

アルヒーポフは、キューバ危機の際、

アメリカ海軍への

核魚雷の発射を防いだ

ことで知られている。

 

当時のソ連海軍において、核魚雷の発射には、乗艦する三人の士官の承認が必要だった。

 

だが、小艦隊司令にして副艦長だったアルヒーポフだけがその承認を断固として拒否したのだ。

 

1962年10月27日、キューバ危機の最中、アメリカ海軍の空母ランドルフおよび駆逐艦11隻からなる艦隊が、キューバ近海でソ連のフォックストロット型潜水艦B-59を捕捉した。

(↓)カリブ海、キューバ沖を航行中のソビエト海軍B-59潜水艦

同艦には核が搭載され、アルヒーポフは中佐として乗艦していた。

 

不運なことに、B-59は、数日もの間、モスクワとの通信が出来ない状態にあった。

 

B-59にとって、唯一の情報源は、アメリカの民間ラジオ電波だった。

 

だが、アメリカ海軍の艦隊は、B-59の強制浮上させるべく、公海であるにもかかわらず、演習用爆雷を投下した。

 

B-59は爆雷から逃れるべく、潜行せざるを得ず、ラジオ電波の受信が不可能になった。

 

外部との情報が一切遮断された中、アメリカ艦隊の爆雷攻撃を受け、B-59の乗組員は、米国とソ連が開戦したのではないかと疑心暗鬼になった。

 

B-59の艦長・バレンティン・サビツスキーは、すでにソ連が米国と開戦したものと思い込み、

アメリカ艦隊への

核魚雷の発射を決断

した。

 

だが、B-59の核魚雷の発射には、乗艦していた3人の士官、すなわち、艦長サビツスキー、政治将校イワン・マスレニコフ、副艦長アルヒーポフの全会一致の承認が必要だった。

アメリカ艦隊に

核を撃つべきか否か?

さらに悪いことに、B-59のバッテリ残量はごくわずかしか残されておらず、空調も故障していた。

 

やるなら今しかない。

こちらには究極の最終兵器がある!

 

権限をもつ3人の間で激しい口論が始まった。

 

だが、アルヒーポフただ一人が核の発射を拒否した

 

副長にすぎなかったアルヒーポフの拒否に、サビツスキー艦長が怒り狂ったのはいうまでもない。

「おまえは祖国の危機を見捨てるのか!

 もう戦争は始まっているんだ!

 アメリカをやるなら今しかない!」

怒鳴りまくる艦長に対し、アルヒーポフは頑として受け入れなかった。

 

最終的に、アフヒーポフの冷静な説得により、サビツスキーは最終的に落ち着きを取り戻し、浮上してモスクワからの指令を待った。

 

突然、艦隊の中央に浮上したB-59の姿を見て、アメリカ艦隊の乗組員達が仰天したのはいうまでもない。

 

アメリカとソ連の戦争は始まっていなかった。

 

アルヒーポフが正しかったのだ。

 

かくして、絶対的な権原をもつ艦長と政治将校に対し、果敢に説得を挑み、米ソの核戦争を防いだ勇敢な一人の男によって、

世界は核戦争の

破滅から救われた

のだ。

 

本作では、ソ連の潜水艦ではなく、オハイオ級原子力潜水艦アラバマを題材として、世界を破滅させる核兵器の発射をめぐる緊迫したドラマが展開される。

(↓)アメリカ海軍のオハイオ級原子力潜水艦アラバマ

アラバマの艦長にして、実戦経験豊富な叩き上げのラムジー大佐を演じるのは、ジーン・ハックマンだ。

出典 Trish Overton

一方、核の発射をめぐって、ラムジー大佐と激しく対立するのが、ハーバード大学卒のエリートにしてアフリカ系のハンター少佐だ。

 

本作は、

核兵器の使用をめぐる

緊迫感あふれる対立が

秀逸な作品

だ。

K-19

K-19は、2002年公開のアメリカ映画だ。

 

原題は、「K-19: The Widowmaker」

 

Widoumakerとは、未亡人製造機のことだ。

 

本作は、1961年7月4日、北海グリーンランド付近でソ連のホテル級原子力潜水艦が起こした実際の事故に基づいた作品だ。

(↓)ソ連の658型潜水艦K-19。ソ連海軍初の潜水艦発射弾道ミサイルを装備した原子力潜水艦だ。

本作のもとになったK-19は、原子炉冷却材システムにトラブルが起こり、冷却水漏れ事故を起こした。

 

さらに不運なことに、いくつかの故障が重なって無線システムが使用不能になり、救援の要請もできなかった。

 

技術士官と下士官以下8人からなる対策チームは、冷却システムの応急修理をすべく、高濃度の放射線区域に長時間留まることを余儀なくされた。

 

その結果、8人もの乗組員が人間の致死量の10倍以上もの放射線(約45〜60シーベルト)被爆を受け、1週間以内に息絶えた

 

1994年のロサンゼルスタイムズによると、被爆した乗組員は、仲間の乗組員に自分達を撃つように懇願したという。

 

重度の極限状態の中、艦長のニコライ・ウラジミロヴィッチ・ザテエフ大佐は、乗組員の反乱を警戒し、もっとも信頼できる部下に5丁の拳銃を渡し、残りの武器をすべて海中に投じるように命じた。

 

本作では、メルトダウン(炉心融解。核燃料の過熱により原子炉の構造物が融解すること)を防ぐため、男たちが命がけで危険な作業を行う姿が描かれている。

 

主人公のアレクセイ・ボストリコフ艦長を演じるのは、ハリソン・フォードだ。

(↓)ハリソン・フォード

出典  Gage Skidmore

本作では、若い兵士と女性とのお約束のシーンなど、さまざまな不吉なフラグが描かれているのはお約束だ。

 

だが、実際のK-19にも不吉な影がつきまとっていた。

 

伝統的にロシアの船舶は洗礼を施されることになっているが、洗礼の当日、艦首にぶつけられたシャンパンの瓶が割れることなく跳ね返ってしまったのだ。

 

本作は、

艦内の閉ざされた中で

放射能漏れの恐怖に

立ち向かう男達の

壮絶な物語を描いた

秀逸な作品だ。

原子力潜水艦浮上せず

「原子力潜水艦浮上せず」は、1978年公開のアメリカ映画だ。

 

本作は、アメリカ海軍の原子力潜水艦ネプチューン(USS Nepture)が登場するが、戦争物ではなく、K-19と同様のパニック映画だ。

 

ネプチューンの艦長ポール・ブランチャードは、チャールトン・ヘストンが演じている。

 

チャールトン・ヘストンは、ミッドウェー海戦を題材にした戦争映画「ミッドウェイ」でマシュー・ガース大佐を演じた名優だ。

(↓)チャールトン・ヘストン

本作の制作にあたって、原子力潜水艦ネプチューンは、アメリカ海軍のタング級潜水艦トラウト(USS Trout, SS-566)を用いて撮影された。

(↓)トラウト(SS-566)

ネプチューンは、ニューロンドンの潜水艦基地に帰投中、濃霧の中浮上するが、レーダーの故障した大型貨物船と衝突して艦を大破し、1,450フィートの海底渓谷に沈没してしまう。

 

沈没したネプチューンの中には、乗組員が閉じ込められており、絶対絶命のピンチだ。

 

ネプチューンの沈没を受けて、ベネット大佐を長とする救助チームが急遽編成され、救助活動を開始する。

 

特殊潜航スナークを開発したゲイツ大佐が救助活動に参加し、海底に沈むネプチューンを発見する。

 

だが、深海救助艇(DSRV)を使ってネプチューンとドッキング(接合)しようとするものの、ネプチューンは70度も傾斜しており、ドッキングが不可能な状態だった。

 

救助活動が難航する中、司令塔のハッチが深海の水圧に耐えきれずに浸水を始める。

 

はたして、ネプチューンの乗員達は、無事に生きて帰れるのか?

 

本作は、

潜水艦ものの

パニック映画として

歴史的な古典

ともいえる作品だ。

 

イン・ザ・ネイビー

「イン・ザ・ネイビー」は、1996年公開のアメリカ映画だ。

 

本作の主人公、トーマス・ドッジ海軍少佐は、優秀な戦略家であり、潜水艦の指揮官として十分な素質を持ちながら、その型破りな性格ゆえに2度も艦長になる機会を逃し、不遇な人生を送っていた。

 

そんなある日、ドッジは、第二次世界大戦で運用され、ボロボロのあまり廃艦寸前になった旧式のバラオ級潜水艦スティングレーの艦長として、潜水艦の指揮を命じられる。

(↓)バラオ級潜水艦。旧式のディーゼル式潜水艦だ。

ノーフォーク海軍基地のウィンズロー提督は、イランやリビアなど、旧ソ連時代の旧式のディーゼル式潜水艦と戦う事態を想定して、アメリカ海軍のロサンゼルス級原子力潜水艦オーランドをはじめとする最新鋭の潜水艦艦隊との摸擬演習を計画していたのだ。

(↓)水上航走中のロサンゼルス級ノーフォーク(SSN-714 Norfolk)

要するに、はぐれ者のドッジ少佐は、

噛ませ犬

(若い闘犬に自信をつけさせるためにあてがわれる、やられ役の弱い犬のこと)のような損な役割を無理矢理押しつけられる羽目になったのだ。

 

さらに不運なことに、老朽潜水艦スティングレーの乗組員達は、ドッジと同じく、一癖も二癖もある海軍のはみ出し者ばかりだった。

 

はたしてドッジ達は、海軍のはみ出し者の男達とともに、ボロボロのディーゼル式老朽潜水艦で、最新鋭の原子力潜水艦艦隊相手に無事、模擬演習を戦い抜くことができるのだろうか?

 

本作は、一言でいえば、「メジャーリーグ」の潜水艦バージョンとでもいうべきだろうか?

「WWIIのおんぼろ

 ディーゼル潜水艦が

 最新鋭の原子力潜水艦に

 勝てるわけがないだろ!」

と突っ込みを置いておいて、純粋に楽しめる作品に仕上がっている。

 

本作は、

アメリカ海軍の

はみ出し者たちによる

老朽潜水艦の活躍を描いた

最強のコメディ映画

だ。

深く静かに潜行せよ

「深く静かに潜行せよ」は、1958年公開のアメリカ映画だ。

 

本作は、エドワード・L・ビーチ海軍大佐の実体験を元に制作された。

(↓)エドワード・L・ビーチ海軍大佐

ビーチ大佐による原作は、潜水艦を扱った小説の古典として高く評価されており、全米ロングセラーとなった。

 

リチャードソン艦長を演じるのは、「或る夜の出来事」や「風と共に去りぬ」などの名作映画で有名なクラーク・ゲーブルだ。

リチャードソン中佐は、豊後水道での作戦で潜水艦をやられ、任務を外された。

 

だが、彼は、ひそかに復讐の計画を練っていたのだ。

(↓)日本海軍の駆逐艦「秋風」

本作は、

アメリカ海軍の潜水艦と

日本海軍の駆逐艦との死闘

を描いた作品の傑作だ。

真夏のオリオン

「真夏のオリオン」は、2009年に公開された日本映画だ。

 

原作は、池上司の「雷撃震度一九・五」だ。

本作のモデルとなった潜水艦は、伊号第五十八潜水艦だ。

(↓)本作のモデル・伊号第五十八潜水艦

本作は、太平洋戦争末期、大日本帝国海軍イ58潜水艦による米国海軍重巡洋艦インディアナポリスが撃沈された史実を元にしている。

(↓)米国海軍重巡洋艦インディアナポリス

インディアナポリスは、極秘任務として、テニアン島に広島と長崎へ投下予定だった原子爆弾を搬送し、帰路についていたのだ。

 

なお、本作は、日本海軍側の登場人物はほぼ創作だが、米軍側の登場人物は大半が実在の人物であり、半分は真実を元にした物語だ。

潜水艦イ-57降伏せず

「潜水艦イ-57降伏せず」は、1959年公開の東宝映画だ。

 

本作は、1945年6月、太平洋戦争において敗色濃厚となった大日本帝国海軍において、最前線に従軍していた潜水艦イ-57の物語だ。

 

本作の監督・松林宗惠(まつばやし しゅうえ)は、1944年海軍少尉に任官し、部下150名を連れて南支那厦門島の陸戦隊長になったという軍歴の持ち主だ。

(↓)監督の松林宗惠(まつばやし しゅうえ)

海軍出身であったためか、松林監督は、なにげない振る舞いや軍装の細部に至るまでこだわったという。

 

だが、それでも完全に再現することができずに悔やんだそうだ。

 

なお、艦上撮影に当たっては、海上自衛隊の協力を受け、当時日本でただ一隻の潜水艦くろしおを使用した。

(↓)撮影に使用された日本海上自衛隊の通常動力型潜水艦くろしお。くろしおは、本作の他、「太平洋の翼」など、60年代の戦争映画に旧海軍の潜水艦役で数多く出演している。

出典 Japan Maritime Self-Defense Force – http://www.mod.go.jp/msdf/

また、本作の考証指導を行ったのは、元日本海軍潜水艦長で回天特攻隊指揮官であった板倉光馬(いたくら みつま)だ。

(↓)本作の考証指導を行った元大日本帝国海軍少佐・板倉光馬

これからも、本作が、かなりこだわりぬいた作品だということがおわかりだろう。

 

本作において、潜水艦イ-57の任務は、某国の外交官父娘をスペイン領カナリー諸島まで輸送するというものだった。

 

実は、この外交官は、敗戦濃厚な日本において、大本営の秘密工作により、早期講和を実現するの密命を帯びていたのだ。

 

外交官父娘の正体は、一般乗組員に知らされることなく、イ-57はアフリカ沖を目指してインド洋を潜行する。

 

だが、そこには敵の駆逐艦が待ち構えていた。

 

本作は、

緻密な時代考証に基づく

大日本帝国海軍の潜水艦の

描写が素晴らしい作品

だ。

ローレライ

「ローレライ」は、2005年公開の日本映画だ。

 

原作は、福井晴敏の小説「終戦のローレライ」だ。

本作は、敗戦が間近に迫った日本において、海軍軍令部の浅倉大佐は、広島に続く第2の原爆投下を阻止するため、同盟国ドイツから譲渡された潜水艦伊五〇七を使って、独断でアメリカへの反撃作戦を決行するというストーリーだ。

 

伊五〇七は、もともとは、1934年にフランス海軍が建造した実在の大型潜水艦スルクフをナチスドイツが捕獲し、ドイツ海軍潜水艦UF-4とした後、ドイツ降伏後に日本に提供されたという設定になっている。

(↓)1935年に撮影されたスルクフ。当時世界最大の潜水艦であり、8インチ(20.3cm)砲を2門搭載している点が特徴だ。

伊五〇七は、ナチス・ドイツの開発した特殊音響兵装「ローレライ・システム」が搭載されていた。

 

閑職に追いやられていた絹見少佐を艦長として、伊五〇七に集められた寄せ集めの乗組員達は、原爆輸送艦艇を撃沈してさらなる原爆投下を阻止すべく、日本最後の希望として出撃する。

 

だが、ローレライ・システムには、隠された秘密があった。

 

ローレライは、

少女パウラを媒介とする人間兵器

だったのだ。

 

そして、圧倒的な戦力を誇るアメリカ太平洋艦隊を相手に、日本の未来をかけた激戦を展開する。

 

本作の監督は、アニメーションで高い評価を得た樋口真嗣(ひぐちしんじ)だ。

(↓)樋口真嗣監督

出典 Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan – Godzilla Resurgence World Premiere Red Carpet: Higuchi Shinji

また、本作では、潜水艦考証として監修にあたった元潜水艦艦長の正木成虎の指導により、従来、「艦」にアクセントを置いた「艦長」の発音を「長」にアクセントを置いた実際の発音に近いものに修正するなど、随所にこだわりが見られる。

 

なお、本作には、ガンダムシリーズの原作者・富野由悠季と、新世紀エヴァンゲリオンの監督・庵野秀明もゲストとして出演している。

 

本作は、潜水艦による戦争映画というより、

SF的な要素が魅力的な

壮大な潜水艦の

エンターテイメント

といえるだろう。

【最後に】潜水艦はコミュ障のロマン

以上、潜水艦を題材にした傑作映画12選を紹介した。

 

私は、潜水艦ものの映画や小説、漫画が大好きだ。

 

私自身、重度のコミュ障のためか、潜水艦のソナー・マンのように、ひたすらストイックに任務に従事する生き方に憧れるためなのかもしれない。

 

実際、潜水艦を題材にした名作漫画「沈黙の艦隊」の作者である、かわぐちかいじ自身、

潜水艦乗りと漫画家は似ている

といった発言をしている。

 

また、乗組員達は、限られた空間の中で生死をともにするため、潜水艦を題材にした作品は、熱いドラマが生まれやすいのかもしれない。

 

というわけで、諸君も上でとりあげた12作品をきっかけに潜水艦映画の素晴らしさを知り、充実したオタクライフを存分に満喫してほしい。

 

オタクパパより愛を込めて!

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重度のコミュ障のため、友達ゼロのオタク親父。初音ミクと魔法少女をこよなく愛する。

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