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【徹底検証】「ヒトラーの予言」は五島勉の創作・捏造だった!【前編】

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親愛なる読者諸君!

オタクパパだ!

 

前回、ヒトラーの予言についてとりあげた。

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「ヒトラーの予言」を知った人の中には、あまりの的中率の高さに、恐怖にうろたえる人もいるかもしれない。

「2039年に人類滅亡!? 

 一体どうすれば

 いいんだよ!?」

「これだけ予言が当たれば

 もう本物じゃん!

 ロボット人間になんて

 なりたくないよ!」

だが、ちょっと待ってほしい。

ヒトラーは本当に

そんな予言をした

のだろうか?

「おい!オッサン!

 ヒトラーの予言を

 疑うのかよ?」

「スピリチュアル界の

 とっても偉い大先生や

 カリスマYouTuberが

 みんな本当だって

 言ってるんだぞ!

 

 ウソだと思うなら

 自分で検索して

 調べてみろよ!

 ググレカス!

なるほど、もっともな提案だ。

 

というわけで、実際に検索エンジンで

「ヒトラー 予言」

というキーワードで検索してみることにした。

 

すると、驚くべきことに、上位に表示されるほとんどのサイトがヒトラーの予言を肯定的に扱っていたのだ!!

また、大手キュレーションサイトのNAVERまとめも、ヒトラーの予言を肯定的に扱っており、2020年6月の時点でなんと

16万PV

も稼いでいることがわかった。

「ほらみろよ!

 検索の上位に表示

 されているくらいだから

 やっぱ本当だろ!」

「オレの言ったとおり

 じゃないか!

 

 やっぱり

 ヒトラーの予言は

 真実なんだよ!」

このように、検索の結果、

ヒトラーの予言に

肯定的なサイトが

軒並み独占する

という結果になった。

 

すると、やはりヒトラーの予言は真実なのだろうか?

 

そのためか、スピリチュアル界のカリスマインフルエンサーたちも、ヒトラーの予言を引用しては、

「ヒトラーの予言どおり

 人類がロボット化される

 日がついに来た!」

と声高に叫んでいるようだ。

 

だが、ここ最近、スピリチュアル界において、ヒトラーの予言がとりあげられることが多くなったように思われるので、元来徹底的に調べないと気がすまないオタクの性分から、気になって調べてみることにした。

ヒトラーの予言の検証方法

さて、どうすればヒトラーの予言の真偽を検証できるのだろうか?

 

ここで、少し想像力を働かせてみよう。

 

仮に、

ヒトラーの予言が真実である

と仮定しよう。

 

すると、ヒトラーの予言は、次のような3つの段階を経て、日本に入ってくるはずだ。

「ヒトラーの予言が真実である」と仮定した場合の予言の拡散経路

【段階1】一次資料

    ↓

【段階2】二次資料

    ↓

【段階3】三次資料

以下、それぞれの段階について、1つ1つ説明しよう。

【段階1】一次資料(primary source)

出典 Adam Jones, Ph.D. – Eigenes Werk

【段階1】の一次資料(primary source)とは、オリジナルな情報のことだ。

 

ヒトラーの予言の場合、一次資料としては、

・ヒトラー本人の発言や書籍

・ヒトラーの秘書や側近がヒトラー本人から直接聴いた証言

・ヒトラーの秘書や側近とつながりある人々の証言

などの資料があげられる。

 

これらの一次資料はもちろん

全てドイツ語の資料

であることに注意してほしい。

 

なぜなら、ヒトラーの関係者すべてがドイツ語を読み書きするドイツ人だからだ。

【段階2】二次資料(secondary source)

【段階2】の二次資料(seconary source)とは、オリジナルな情報である一次資料を編集したり加工したりした資料だ。

 

ヒトラーの予言の場合、二次資料としては、

・連合軍の従軍記者や伝記作家達の書籍

・一次資料をもとに戦後、各国で出版された書籍や研究者の論文

などの資料があげられる。

 

これらの二次資料は、ドイツ圏内にかぎらず、

欧米やロシアの資料

も含まれる。

【段階3】三次資料(tertiary source)

【段階3】の三次資料(teritiary source)とは、二次資料をさらに編集したり加工したりした資料だ。

 

ヒトラーの予言の場合、三次資料としては、

・ドイツや欧米の資料をもとにまとめられた日本語の書籍

・二次資料をもとにまとめられたウェブサイトの情報

などの資料があげられる。

 

これらの三次資料は、ドイツ語や英語にかぎらず、

日本語の資料

も含まれる。

「ヒトラーの予言」の再検証

さて、上の考察によれば、ヒトラーの予言の資料として

数多くの欧米の

文献や情報が存在する

はずだ。

「ヒトラーの予言が真実である」と仮定した場合の予言の拡散経路

【段階1】一次資料(ドイツ語)

    ↓

【段階2】二次資料(英語やフランス語、ロシア語など)

    ↓

【段階3】三次資料(日本語)

それゆえ、ヒトラーの予言について記載された欧米の文献やサイトを見つけることができれば、ヒトラーの予言が真実である可能性が高いということになる。

 

というわけで、今度は、欧米の検索エンジンで「ヒトラー 予言」を検索することにより、ヒトラーの予言の真偽を検証してみることにしよう。

 

ここでは、ドイツの検索エンジン「google.de」を使って、ドイツ語の「Hitler Prophezeiung(ヒトラー 予言)」というキーワードで検索してみた。

その結果は、次のとおりだ。

ご覧のように、ヒトラーの予言について、数多くのページが出てきた。

「なんだ! 

 それじゃやっぱり

 ヒトラーの予言は

 真実だったんだ!」

いや、喜ぶのはまだ早い!

なぜなら、上の検索結果は、1939年1月30日にドイツ国会議事堂でヒトラーが行った

戦争となれば、

「ヨーロッパにおける

 ユダヤ人の絶滅』

が起こるだろう

という有名な演説に関する記事であり、五島勉が紹介した「ヒトラー山荘予言」とはまったく無関係だからだ。

(↓)上のドイツ語の検索結果を日本語に翻訳した結果

出典 Bundesarchiv, Bild 119-11-19-12 / CC-BY-SA 3.0

ちなみに、ドイツ語の「Hitler Vorhersage(ヒトラー 予測)」というキーワードで検索してみても、結果は似たり寄ったりだった。

(↓)上のドイツ語の検索結果を日本語に翻訳した結果

また、

ノストラダムスが

ヒトラーの登場を

予言していた

という興味深い記述も見られたものの、どういうわけか、五島勉の「1999年以後」に見られるような、

ヒトラーの山荘予言

についての記述は皆無

だった。

 

また、「Hitler 2039」というキーワードで調べても、「ヒトラーの山荘予言」を取り上げた海外ページは全く存在しない。

(↓)「Hitler 2039」のドイツ語の検索結果を日本語に翻訳した結果

もちろん、ドイツ以外の国の検索エンジンで検索しても、結果は似たり寄ったりだった。

 

それどころか、「ヒトラーの予言」を取り上げた海外サイトを運よく見つけても、どういうわけか、五島勉の「1999年以後」や、その内容を記載した日本のサイトが引用元としてあげられているのだ!

海外のサイトなのに

引用元がなぜか

日本のソースのみ

以上の結果をまとめると、次のようになった。

「ヒトラー 予言」というキーワードで海外の検索エンジンで調査した結果

【段階1】一次資料(ドイツ語)

「ヒトラー山荘予言」に触れたサイト

 0(皆無)

    ↓

【段階2】二次資料(英語やフランス語、ロシア語など)

「ヒトラー山荘予言」に触れたサイト

 数件のみ

 なぜか日本語のソースのみ・・・

    ↓

【段階3】三次資料(日本語)

「ヒトラー山荘予言」に触れたサイト

 100件以上

これは一体どういう

ことなのだっ!?

某ミステリー調査班(●MR)の会話

[st-kaiwa6]このように、海外では、どういうわけか『ヒトラーの山荘予言』がまったくといっていいほど、とりあげられていないんです。[/st-kaiwa6]

[st-kaiwa7 r]そんな? 日本でこれほど話題のヒトラーの予言が、海外では、話題にすらなっていないなんて![/st-kaiwa7]

[st-kaiwa6]いえ、厳密には、ごく少数の海外サイトがヒトラーの予言について取り上げているんですが、どういうわけか、引用元がどれも五島勉の『1999年以後』や日本のサイトばかりで・・・。[/st-kaiwa6]

[st-kaiwa5 r]おい! 海外のサイトなのに、なんで引用元が日本のソースばかりなんだよ?[/st-kaiwa5]

[st-kaiwa7 r]たしかに、おかしいですよ! 海外の予言なのに、なんで海外の引用元が存在しないんですか?[/st-kaiwa7]

[st-kaiwa4]ふ・・・(笑)。

どうやら、オレたちはとうとう、

ヒトラーの予言の真相

にたどりついたみたいだな![/st-kaiwa4]

え・・・っ!!

[st-kaiwa5]どういうことだ、キバヤシ![/st-kaiwa5]

[st-kaiwa7 r]そうですよ! 

キバヤシさん! 

ヒトラーの予言の真相って、いったい何ですか?[/st-kaiwa7]

[st-kaiwa4]ヒトラーの予言について、どんなに調べても海外ソースが出てこない。

ということは、考えられる可能性はただ一つ!

ヒトラーの予言のソースは、海外には存在しない

ということだ![/st-kaiwa4]

[st-kaiwa5]なんだって!? 

ヒトラーの予言のソースが海外に存在しないって!?[/st-kaiwa5]

[st-kaiwa7 r]何を言っているんですか? 

キバヤシさん! 

ドイツ発の予言なのに、どうして海外にソースが存在しないんですか?[/st-kaiwa7]

[st-kaiwa4]これから考えられる結論はひとつしかない! 

すなわち、海外にないということは、

ヒトラーの予言のソースは、日本にある

ということだ![/st-kaiwa4]

[st-kaiwa5]な・・・!?[/st-kaiwa5]

[st-kaiwa7]そ、それって、まさか・・・!![/st-kaiwa7]

ゴゴゴゴゴ・・・

ゴゴゴゴゴ・・・!!

(謎の地鳴り音)

[st-kaiwa4 r]そう! 

そのまさかだよ!![/st-kaiwa4]

ヒトラーの予言のソースは

五島勉の脳内! 

つまり、ヒトラーの予言は

五島勉の

完全な創作

だったんだよっ!!

な・・・!!

なんだって——!!

「ヒトラーの予言」の本当の拡散経路

以上の考察から、「ヒトラーの山荘予言」の本当の拡散経路は、以下のとおりだ。

「ヒトラーの山荘予言」の本当の拡散経路

【段階1】一次資料(日本語)

 五島勉の「1999年以後」

    ↓

【段階2】二次資料(日本語)

「1999年以後」に影響を受けた書籍やサイト

    ↓

【段階3】三次資料(日本語)

 一次・二次資料をまとめたキュレーションサイト

このように考えれば、

「ヒトラーの予言」

海外ソースが

まったく存在せず

日本のソースしか

存在しない

理由をすっきり説明できるのだ!

 

すなわち、「ヒトラーの予言」は、

五島勉の

完全な創作

なのだ!

 

だが、情報の出所である五島勉の「1999年以後」を参照した数多くの日本の書籍やサイトがこぞって「ヒトラーの予言」を取り上げたため、下の検索結果のように、100以上もの検索結果が「ヒトラーの予言」でビッシリ埋まってしまったのだ!

そして、これこそが、

ヒトラーの予言の真相

だ!

 

というわけで、次回は、さらに掘り下げ、五島勉の「1999年以後」の実際の文章をもとに、

五島勉の究極の

予言捏造テクニック

五島マジック

について詳しく紹介したい。

(以下「中編」に続く)

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オタクパパより愛を込めて!

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この記事を書いた人

重度のコミュ障のため、友達ゼロのオタク親父。初音ミクと魔法少女をこよなく愛する。

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