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【徹底検証】「ヒトラーの予言」は五島勉の創作・捏造だった!【中編】

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親愛なる読者諸君!

オタクパパだ!

 

以前の投稿で、ヒトラーの予言についてとりあげた。

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「ヒトラーの予言」を知った人の中には、あまりの的中率の高さに、恐怖にうろたえる人もいるかもしれない。

 

だが、ヒトラーは本当にそんな予言をしたのだろうか?

 

真偽をたしかめるべく、ドイツ語を含む欧米の検索エンジンで検索して調査してみたところ、

ヒトラーの予言を

とりあげたサイトが

まったく存在しない

ことが判明した。

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これは一体、どういうことなのだろうか?

「ヒトラーの予言が 

 五島勉の創作・捏造

 だって!?」

「それじゃ俺たちは

 まんまと五島勉に

 騙されていたって

 いうのかよ!?

前回の調査により、欧米にヒトラーの予言のソースがまったく存在しない以上、

ヒトラーの予言

の出所は日本

すなわち、

五島勉の

創作・捏造

であった可能性は極めて高いといわざるをえないだろう。

 

ここで、陰謀論が好きな人の中には、次のように反論する人もいるかもしれない。

「おい!オッサン!

 ヒトラーの予言を

 疑うのかよ?」

「そうだ!これはきっと

 イルミナティの陰謀だ!

 

 欧米で絶大な力を持つ

 イルミナティの奴らが

 自分たちに都合の悪い

 ヒトラーの予言を

 欧米の検索結果から

 削除・隠蔽したんだ!

 

 その証拠に

 ヒトラーの予言の

 内容を読めば

 それが真実だって

 わかるはずだ!

このように、スピリチュアル界の人間の中には、

内容が真実を含んでおり

本物にちがいないから

出所はどうだっていい

という考え方の人もいる。

 

だが、ちょっと待ってほしい。

ヒトラーの予言に

全くウソがないと

本当にいいきれる

のだろうか?

仮に、ヒトラーの予言が五島勉の創作・捏造であるなら、その内容にはどこかにウソが紛れ込んでいるはずだ。

 

というわけで、今回は、五島勉の「1999年以後」をもとに、

ヒトラーの予言

事実関係の検証

を行ってみることにした。

現場を直接見てきたかのような五島勉の驚異の描写力

五島勉は、本業がルポライターだったためか、

るで現場を直接

見てきたかのような

臨場感あふれる文章

が特徴だ。

 

そして、読者はこの文章力に思わず引き込まれてしまい、あたかもその話が真実であると思い込んでしまう。

 

以下、五島勉の著書「1999年以後ーヒトラーだけに見えた恐怖の未来図(ノン・ブック)」(改訂版「ヒトラーの終末予言 側近に語った2039年」)から実例をいくつかあげてみよう。

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下の文章は、若き日のヒトラーが、

悪魔のような

予言能力に目覚めた

そもそものきっかけ

となるエピソードを綴ったものだ。

「見ろ、死神みたいなやつだ・・・」

 その青白い若者が、ふらふら近づいてきたとき、シュライバー少尉と十数人の部下たちは、魂を吸い取られそうな感じを受けて顔を見合わせた。

引用 「1999年以後」五島勉

上の描写は、第一次世界大戦がはじまって直後の1914年10月末、ドイツの北西部、フランス国境に近いイーブル地方(現在のベルギー領)で、シュライバー隊が若きヒトラーを発見したときの様子を書いたものだ。

 

部隊に加わって休むよう命令するシュライバー隊に向かって、ヒトラーは奇妙なことを呟いたそうだ。

「だから、そんなひまはないんだ・・・」

若者は、気味悪い薄笑いを浮かべて繰り返した。

「ここには、あと3分で・・・いや2分で、英軍の200ミリ榴弾が飛んでくるんだよ。

 そうなることになっている。

 だからぼくの言うとおりにしないと、きみら全員、肉の切れっぱしになっちゃうよ。

 あと2分・・・いや1分半で・・・」

引用 「1999年以後」五島勉

そして、シュライバー隊は、ヒトラーのこの奇妙な予言が現実のものとなることを知る。

少尉は、これでいくらか理解した。

なるほど、かわいそうに、こいつ、狂ってるらしい。

戦闘が激しすぎたんで、恐怖で狂ったんだ。

きっと元から気が小さいやつだったんだろう。

これじゃ相手をするだけ損だ。

しかし、そう思ってそっぽを向いた少尉に、若者は、なおもぼそぼそと言った。

「これが最後だ。

 全員、あすこの窪地まで走れ。

 これは命令だ。

 早くだ!!」

そして、異様な視線で全員を見回すと、自分はその窪地の方へふらふらと走りだした。

と、それに取り憑かれたように、茫然と立って見ていた14人の兵士のうち、3人が若者のあとから走りだした。

「待て! 停まれ! 

 停まらんと、逃亡者と見なして射つぞ!」

少尉はベルトから将校用に支給されたモーゼルを抜き、空へ向けて一発射った。

それから、よろめき走る若者の背中を狙って引き金をしぼろうとした。

瞬間、シュッと空気を裂く音がした。

流れ弾か、狙っていたのか、大型の砲弾がどこからか飛んできた。

音から推して英軍の200ミリ榴弾らしかった。

それは拳銃を射とうとしていたシュライバー少尉のすぐそばに落ちた。

閃光が噴いた。爆発音が森を揺すり、3階建てくらいの土の柱が吹き上がった。

それが消えたとき、そこには何も残ってなかった。 

その惨状を、逃げのびた若者と3人の兵士は、数十メートル離れた窪地で、飛び込んで伏せた直後に見た。

「・・・ほんとだ、なんてことだ。

 ほんとに英軍の200ミリ榴弾が落ちた

引用 「1999年以後」五島勉

このエピソードを披露した後、五島勉は、次のような文章で締めくくる。

これが魔予言者ヒトラーの、いわば鮮烈なデビューだったと私は思う。

そして、そう思うかどうかは別として、右の事実そのものは欧米のすぐれた研究者たちが確かめ、こまかい違いはあっても何人かが記録している。

引用 「1999年以後」五島勉

このように、ルポライターで鍛えられた五島勉の文章力は、まるで現場を直接見てきたかのような臨場感にあふれているのだ。

 

だが、五島勉の文章は一見理路整然としているが、注意深く読むと、

さまざまな矛盾

にあふれている

ことに気づく。

 

以下、五島勉の文章の矛盾について1つ1つ検証してみよう。

【検証1】実は矛盾だらけの五島勉の文章

ところで、上のエピソードを読んで、違和感がなかっただろうか?

 

もう一度、上の文章を注意深く読んでみてほしい。

音から推して英軍の200ミリ榴弾らしかった。

それは拳銃を射とうとしていたシュライバー少尉のすぐそばに落ちた

閃光が噴いた。

爆発音が森を揺すり、3階建てくらいの土の柱が吹き上がった。

それが消えたとき、そこには何も残ってなかった

その惨状を、逃げのびた若者と3人の兵士は、数十メートル離れた窪地で、飛び込んで伏せた直後に見た。

引用 「1999年以後」五島勉

上の文章からわかる事実関係は、以下のとおりだ。

・シュライバー少尉は、英軍の200ミリ榴弾の爆発に巻き込まれて跡形もなくなってしまった

・ヒトラー以外に残った生き証人は、3人の兵士達だけ

そうすると、奇妙な事実に気づくはずだ。

 

なぜなら、「1999年以後」には、どういうわけか、

榴弾の爆発で死んだはずの

シュライバー少尉の思考

まるで本人自身の証言

であるかのように

こと細かに記されている

からだ!

 

実際、以下の文章には、死んだはずのシュライバー少尉の感想がかなり冗長に記載されている。

少尉は、これでいくらか理解した。

なるほど、かわいそうに、こいつ、狂ってるらしい。

戦闘が激しすぎたんで、恐怖で狂ったんだ。

きっと元から気が小さいやつだったんだろう。

これじゃ相手をするだけ損だ。

しかし、そう思ってそっぽを向いた少尉に、若者は、なおもぼそぼそと言った。

引用 「1999年以後」五島勉

なんで200ミリ榴弾の

爆発でバラバラになった

人間の思考内容が

ここまで詳しく

描かれているんだよ!? 

五島先生!

アンタ

霊媒先生かよ?

【検証2】イギリス軍の歴史上存在しない「200ミリ」榴弾の謎

また、上のエピソードには、

英軍の200ミリ榴弾

が何度もとりあげられている。

 

例えば、次のような感じだ。

ここには、あと3分で・・・いや2分で、英軍の200ミリ榴弾が飛んでくるんだよ。

音から推して英軍の200ミリ榴弾らしかった。

ほんとに英軍の200ミリ榴弾が落ちた

ところで、ご存じの方も多いかもしれないが、イギリスでは、日本とちがい、ヤード・ポンド法を採用している。

 

それゆえ、イギリスの長さの単位は、「メートル」ではなく、「インチ」や「ヤード」といった単位だ。

 

当然、第一次世界大戦時のイギリス陸軍も例外ではなく、榴弾砲の口径の単位も「ミリ」ではなく「インチ」を採用している。

 

そのため、実際のところ、

イギリス陸軍の歴史上

200ミリ」榴弾砲

は存在しない

のだ!

 

200ミリ榴弾砲に相当するものを強いてあげるなら、

8インチ榴弾砲

だ。

 

この場合、砲弾の口径は、

8インチ(203.2mm)

であり、正確に200ミリではない。

「たった3.2ミリの違いだろ?

 同じようなもん

 じゃねーか!」

と思う人もいるかもしれない。

 

だが、小学生ならともかく、正規の軍隊において、203ミリ榴弾砲の名称を適当にはしょって、200ミリ榴弾砲などということは絶対にありえない。

 

なぜなら、世界各国の軍隊では、インチ由来の榴弾砲の口径をミリ単位で表示するときも、

203ミリ榴弾砲

155ミリ榴弾砲

105ミリ榴弾砲

というように端数をはしょることなく表記するのが一般的だからだ。

(↓)陸上自衛隊の203mm自走りゅう弾砲(平成22年度富士総合火力演習)

出典 Rikujojieitai Boueisho

上の陸上自衛隊の203ミリ自走榴弾砲も、新米兵士が「200ミリ榴弾砲」などと適当なことをいえば、鬼教官からグラウンドを50周走らされるハメになるだろう。

 

また、WWI当時のドイツ帝国の火砲は、「ミリ」単位ではなく、「センチメートル」単位で表記されるのが一般的だ。

(↓)ドイツ帝国が第一次世界大戦で使用した榴弾砲・重臼砲21 cm Mrs 10(21 cm Mörser 10)

出典 User:Bukvoed – Eigenes Werk

嘘だと思うなら、第一次世界大戦で使用されたドイツ陸軍の火砲の一覧を実際に確認してみるといい。

(↓)第一次世界大戦中のドイツ帝国の火砲の一覧

出典 Wikipedia in German

上のリストからも、WWIで使用されたドイツ軍の火砲は、150mmなどの一部の例外を除き、いずれも

センチメートル単位

ということがわかるはずだ。

 

それゆえ、ドイツ帝国の将校であるシュライバー少尉が、仮にイギリス軍の8インチ榴弾砲をメートル法で呼んだとするなら、上記のドイツ帝国の伝統的な火砲の表記法に従って、

20cm榴弾

と呼ぶはずだ!

 

細かいことかもしれないが、上のような理由から、私のような軍オタ(軍事オタク)にとって、WWI当時の英国軍の榴弾の口径をドイツ帝国の兵士たちが200ミリ榴弾と呼ぶのは、あまりにも違和感バリバリなのだ。

 

以上の検証からも明らかなように、「1999年以後」に描かれた

ヒトラーが不思議な

予言能力に目覚めたと

いうエピソード自体が

五島勉の創作

といえるだろう。

【検証3】ヒトラーの側近ゲッベルスの描写も事実に基づかずに想像で書いていた!

また、「1999年以後」には、ヒトラーの側近であるゲッベルスが、

片足が不自由で身長150センチにも満たない、不気味な小男

引用 「1999年以後」五島勉

として描写されている。

 

だが、実際のところ、

ゲッベルスの身長は

165cm

ということが判明している。

出典 Google

このように、「1999年以後」に描かれたゲッベルスの身長150センチ未満とは、15cm以上も異なるのだ!

 

この事実からも、

五島勉がまったく

事実に基づかず

「1999年以後」

を想像で書いていた

ことが明らかだろう。

【検証4】ドイツ人の予言なのになぜか英語による解釈

また、前回とりあげた日本への原爆投下の予言において、五島勉は、

また決定段階ではユダヤの真実の男が、より深いかかわりを持つようになるだろう。

引用 「1999年以後」五島勉

と書いている。

 

五島勉は、この「ユダヤの真実の男(True man)」というのは、広島・長崎に原爆を投下させたユダヤ系のアメリカ大統領トルーマン(Truman)のことだと指摘している。

ハリー・S・トルーマン(Harry S. Truman)(1884-1972)

実際、五島勉は、

真実の男

(True man)

の言葉が、アメリカ大統領

トルーマン

(Truman)

の名前と、そのつづりが「e」の一字しか違わないとしている。

 

だが、よく考えてほしい。

 

上の予言は、ドイツ人であるヒトラーがドイツのオーバーザルツベルグ山荘でドイツ人の側近に語った言葉とされているのだ。

 

だから

ヒトラーが語る言葉も

当然ドイツ語のはず

だ!

 

ここで、「真実の男」に相当するドイツ語は「Mann der Wahrheit」となることがわかる。

出典 Google翻訳

それゆえ、仮に、本当にヒトラーが「真実の男」を意味するドイツ語「Mann der Wahrheit」で予言を語ったとするなら、その言葉から「トルーマン(Truman)」というアメリカ大統領の名前が導き出せるはずがないのだ!

真実の男(ドイツ語)

(Mann der Wahrheit)

  ↓???

トルーマン

(Truman)

それに、よく考えてみてほしい。

 

そもそもなぜ、

ドイツ人がドイツ国内で

ドイツ人に対して語った

ドイツ語の予言の中に

英語が出てくるのか?

あまりにも唐突で不自然とは思わないだろうか?

 

また、百歩ゆずって、ヒトラーがドイツ語で話しかけている最中で

「トゥルー・マン」

と、本当に英語で発音したと仮定しよう。

 

この場合、上のヒトラーの予言は、次のようになるはずだ。

また決定段階ではユダヤの「トゥルーマン」が、より深いかかわりを持つようになるだろう。

このように、ドイツ語の中に英語の言葉が紛れ込んでいた場合、その場にいた誰であっても、前後の文脈からそれが「真実の男(Mann der Wahrheit)」ではなく、「トルーマン(Truman)大統領」のことだと思って、そのまま記憶にとどめるはずだ。

 

このように、もともとドイツ語の予言であることを考慮すると、上のヒトラーの予言は、あまりにも不自然すぎるのだ。

 

逆に考えると、「ヒトラーの予言」がドイツ人が生み出した予言ではなく、

英語になじみ深い

日本人が捏造した

予言である

と考えれば、上のような

英語混じりの

不自然な解釈

が出てくるのも、むしろ自然であり、納得がいくように思われるのだ。

【検証5】ヒトラー最後のラジオ演説も完全な創作

出典 ubahnverleih – own work

また、五島勉は、「1999年以後」において、不特定のドイツ国民にあてたヒトラー最後のメッセージ、すなわち、

ヒトラー最後の

ラジオ放送の一部が

残っている

と主張している。

 

このラジオ放送の内容は、録音盤がのちにソ連軍に持ち去られてしまったが、側近たちが別に録音しておいたディスクの断片をもとに起こした欧米の研究家たちの記録をつなぎ合わせた結果、7,8分間の切れ切れの放送の一部が次のように再現されたという。

国民諸君、同志諸君、最後まで戦いつづける諸君に敬意を表する。

すでに戦況は・・・わたしはベルリンと運命をともに・・・しかしナチスは不滅である・・・たとえ米ソがいったんは勝つように見えようとも・・・。

そうなのだ、それは砂の上の勝利だ。

彼らは世界の真の支配者ではないからだ。

彼らの背後で操る者・・・ユダヤ・・・イスラエル・・・世界的なユダヤ国際資本・・・。

米ソは・・・おそらく1990年ごろまだ、対立と妥協を繰り返しつつ、世界を運営しようとする。

しかししょせん・・・ヨーロッパと日本、東アジア、イスラム諸国、インド・・・いずれ世界は米ソの手に負えなくなる。

そのときユダヤはみずから・・・に乗り出す。

あわれなアラブ四カ国・・・最終戦争。

東西が激突するだろう。

ユダヤはそれに勝って全世界・・・なぜならそれが彼らの旧約聖書の約束だからだ。

必ずだ。

蘇ったナチスの軍団とその強力な同盟がそのとき来る。

宇宙からの復讐のカタストロフィとともに来るぞ。

それからが真の究極だ。

真の終わりで真の始まり、真の淘汰、天国の地獄、21世紀のその年に、人類の驚くべき究極の姿・・・ではそれを明かそう。

諸君、それは人類・・・

引用 「1999年以後」五島勉

五島勉は、このヒトラー最後のラジオ放送の内容から、ヒトラーが当時は存在しなかった国名であるイスラエルの存在を予言しただけでなく、そのイスラエルが世界最終戦争を起こすことまで予言したとしている。

 

このラジオ放送の放送日について、五島勉は次のように述べている。

それは1945年3月20日に放送されたといわれ、3月30日ともいわれ、4月2日ともいわれ、この三日間全部に放送されたという説もある。

いずれにしろ、そのころ西からは、40万人を超える米軍がライン河を渡っていた。

東からは、100万のソ連軍がベルリンに迫っていた。

爆撃だけで亡く、ソ連の戦車砲の砲弾さえ、ひんぴんとベルリン郊外に落ちはじめていた時期だった。

いつヒトラーの最終放送があったかの正確な記録など、そんな末期的状況の中で残っているわけがない

引用 「1999年以後」五島勉

だが、実際には、

ヒトラーの

スピーチや宣言

ドイツ降伏寸前の

1945年4月29日まで

正確な記録が残っている

のだ。

 

例えば、1945年だけでも、次のようなヒトラーのスピーチや宣言が明らかにされている。

01 January 1945 – Proclamation

30 January 1945 – Radio address

24 February 1945 – Proclamation

11 March 1945 – Proclamation

13 April 1945 – Order to the Army

13 April 1945 – Proclamation

29 April 1945 – Political Testament

29 April 1945 – Private Testament

29 April 1945 – Marriage license

引用  The speeches of the Hitler

なぜ、ここまで正確な記録が残されているのか?

 

実は、ヒトラーは、1945年1月16日からヨーゼフ・ゲッベルスらとともに総統地下壕に居住していた。

出典Bundesarchiv, Bild 183-V04744 / CC-BY-SA 3.0

それゆえ、4月30日の自殺までヒトラーの行動や命令はすべて、側近らによって細かく記録されていた。

 

これは、映画「ヒトラー〜最期の12日間〜」を観ても容易にわかることだ。

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ここで、よく考えてほしい。

 

ヒトラーがラジオ放送を行うには、総統自ら地下壕から出てラジオ局で放送するか、あるいは地下壕にラジオ放送用の機材を調達する必要があり、いずれも大がかりな準備が必要だ。

(↓)ラジオ放送を行うヒトラー。1933年2月

出典 Bundesarchiv, Bild 183-1987-0703-506 / unknown / CC-BY-SA 3.0

これだけ大がかりな準備が必要であれば、それが一切記録に残っていないこと自体、不自然ではないだろうか?

 

よく考えてほしい。

 

仮に、1945年1月30日のラジオ放送以来行われていなかったラジオ放送をヒトラーが行うと言っただけで、それこそ大事件であり、何らかの記録に残されているはずだ。

(↓)1938年8月5日、大ドイツ放送展で国民ラジオを視察するヨーゼフ・ゲッベルス。

出典 Bundesarchiv, Bild 183-H10252 / 不明 / CC-BY-SA 3.0

そもそも、1945年4月13日の兵士への宣言でさえも、几帳面なドイツ人によってきちんと記録が残っているのに、それより2週間も前のドイツ国民へのラジオ演説がまったく記録されていないというのは、あまりにも不自然ではないだろうか?

 

ちなみに、五島勉は、ヒトラー最後のラジオ放送の放送日について、

それは1945年3月20日に放送されたといわれ、3月30日ともいわれ、4月2日ともいわれ、この三日間全部に放送されたという説もある。

引用 「1999年以後」五島勉

と語っている。

 

だが、その直前の1945年3月19日に、ヒトラーは連合軍に利用されうるドイツ国内の生産施設を全て破壊するように命ずる「ネロ指令」を発している。

 

このとき、ヒトラーは、軍需大臣のアルベルト・シュペーアに

戦争に負ければ国民もおしまいだ。

(中略)

なぜなら我が国民は弱者であることが証明され、未来はより強力な東方国家(ソ連)に属するからだ。

いずれにしろ優秀な人間はすでに死んでしまったから、この戦争の後に生き残るのは劣った人間だけだろう。

と述べている。

(↓)アルベルト・シュペーア(1905-1981)

出典 Bundesarchiv, Bild 146II-277 / Binder / CC-BY-SA 3.0

すなわち、ヒトラーは、ネロ指令において、

ドイツ人は弱者

未来はソ連に属する

優秀な人間が死んで

生き残るのは

劣った人間だけ

と明言しており、これは事実上、ヒトラーがドイツ国民を見捨てたとされる指令だ。

 

それなのに、五島勉によれば、早くてその翌日の3月20日にラジオ演説で「ナチスが不滅」であると、

ネロ指令と

正反対の内容

を、自ら見捨てたドイツ国民に呼びかけているというのだ!

 

このように、五島勉が語るヒトラーの予言は、

歴史的な流れに

まったく合致しない

のだ。

 

このように、五島勉の捏造マジックにかかれば

ヒトラー最後の

ラジオ演説でさえも

いともたやすく

創作されてしまう

といえるだろう。

 

というわけで、次回は引き続き、五島勉の「1999年以後」の実際の文章をもとに、

五島勉の究極の

予言捏造テクニック

五島マジック

について紹介したい。

(以下「後編」に続く)

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重度のコミュ障のため、友達ゼロのオタク親父。初音ミクと魔法少女をこよなく愛する。

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