なぜ人を殺してはいけないのか?小学生も一発!で納得する理由の答え

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親愛なる読者諸君!

オタクパパだ!

「なぜ人を殺してはいけないの?」

小学生や中学生などの子供から突然、このような質問をされたとき、あなたはどのように答えるだろうか?

この質問は、一見簡単に答えられそうだが、意外と奥が深く、答えるのがかなり難しい。

というわけで、今回は、

人を殺してはいけない理由

について、イギリスの哲学者が提案した斬新な論法をベースに、小学生の子供も一発で納得する理由の説明を紹介したい。

【警告】本記事を読む前の注意事項

本記事は、取り扱っているテーマゆえ、思わず

人間不信

になるような

絶望的な人間描写

が多々あるかもしれない。

それゆえ、人間の良心を信じたい心の優しい人間は、狼としての人間の本性に迫った過酷な描写に耐えられなくなることがあるかもしれないので、くれぐれも注意してほしい。

というわけで、以下、

覚悟のある者だけ

読み進むようにしてほしい!

小学生の子供の質問に答えられない大人の悩み

先日「はてな匿名ダイアリー」にて、小学生の子供の質問に答えられない大人の悩みが話題になっていた。

頭の良い増田たち、ブクマカ達なら分かるのだろうか。私には「人を殺してはいけない理由」というのが説明できない。「自分がされたら嫌」「怖…

これによると、この匿名の著者(男性かもしれないが、ここでは「彼女」としよう)は、

「人を殺してはいけない

 理由が思いつかない」

という。

というのも、彼女は、オンラインゲームでPK(プレイヤーキル。)をしまくって遊んでいる小学5年生の子供から

「リアルで人を殺しては

 いけない理由は?」

と聞かれたそうだ。

その子供は、

自分さえ良ければ良い

今さえ良ければ良い

という刹那的な考え方の持ち主で、彼女は「人を殺してはいけない理由」を説明するのに散々苦労したそうだ。

例えば、

「自分がされたら嫌でしょ?」

と答えると、

「されないから

 嫌じゃないもーんw」

と返され、

「でも、今後そういう危険な目にあうかもしれないよ?」

といえば、

「今まで大丈夫

 だったもーんw」

と答えるといった調子だ。

「ふざけんなこの

 クソ餓鬼がっ!!

 なめとんのか!

 ゴルァ!

と、分別のない大人なら怒鳴って、子供にまともに答えられない、おのれの不甲斐なさをごまかすかもしれない。

だが、よくよく考えてみると、これはかなりの難問であることに気づくだろう。

実際、

「自分がされたら嫌でしょ?」

という理由に対しては、

「死にたいけど

 自殺する勇気がないから

 人をいっぱい殺して

 死刑にしてもらおう!」

という考え方が現実にあり、実際このような考え方に基づいて起こった殺人事件も過去にいくつかある。

また、

「人を殺すなんて

 怖いでしょ?」

という理由に対しては、

「そっかあ!

 怖くなかったら

 人を殺してもいいんだね!

 勇敢な軍人さんとか

 殺しまくれるじゃん!」

という考え方もあるため、怖い怖くないのレベルの話ではないことに気づく。

また、

「殺された人の

 遺族が悲しむでしょ?」

という理由に対しては、

「遺族もいない

 天涯孤独の人や

 遺族みんなからも

 嫌われている人なら

 殺してもいいよね!」

という考え方につながるため、これもNGだ。

また、

「法律で禁止されているから」

という理由に対しても、

「法律で禁止されて

 いなかったら

 人を殺してもいい」

という考え方につながる。

実際、戦争時においては、人を殺しても殺人とはみなされておらず、ベトナム戦争中の1968年に、フル装備の米軍兵士が妊婦や乳幼児を含む504人もの南ベトナムの村人を大量虐殺したソンミ村虐殺事件があった。

この事件では、殺害への関与を疑われた米軍兵士14人のうち、

1人を除いて全員が無罪

となり、また、有罪になった1人もごく短期間で仮釈放された。

それゆえ、

法律で禁止されていないから

無防備の民間人を一方的に

虐殺しても許される

という考え方も、どこか変だ。

また、

「種の保存のため」

「人類が滅びるから」

という理由もあるが、そもそも人間を含む動物の世界は、

「弱肉強食」という

 自然の摂理

に従っており、

生きるために

動物を殺す行為が

日常的に行われている

生きるために殺す行為が許されるなら、なぜ人間を殺してはいけないのか?

実際、PS4の「The Last of Us」というゲームにおいては、荒廃した世界を生き延びるために、主人公のジョエルは、敵に一切容赦せず、警備兵でさえもためらうことなく殺す。

(↓)「The Last of Us」は、人間の生と死を扱ったゲーム史上最高クラスの名作といえるだろう。まるでハリウッド映画のような重厚な演出によって、プレイヤーは練り上げられた世界観に一気に引き込まれること請け合いだ。

このゲームにおいて、ジョエルが大量の敵を殺さなければ、少女エリーを守ることができなかっただろう。

だが、ジョエルが

「人を殺してはいけないから」

という理由で何もせず、エリーがただ殺されるのを黙って放置するのが、正しい選択肢だったのだろうか?

このように、「人を殺してはいけない理由」というのは、実はかなりの難問なのだ。

だが、今から300年以上も前、この人類史上始まって以来の難問に対する突破口となりうる

斬新な論法

を提示した男がいた。

その男の名は、トマス・ホッブズ。

戦争の恐怖とともに生まれ、

暴力による死をもたらす

狼としての人間の本性

を説いたイングランドの哲学者だ。

哲学者トマス・ホッブズの斬新な論法

トマス・ホッブズは、1588年、スペインの無敵艦隊襲来のニュースにショックを受けた母親が産気づいたため、予定よりも早く生まれたという。

それゆえ、彼は、

恐怖とともに生まれた

男と呼ばれている。

(↓)イングランドの哲学者トマス・ホッブズ(1588~1679)。戦争の恐怖とともに生まれ、怒り狂った革命勢力の恐怖を目の当たりにし、命からがらフランスに亡命したホッブズにとって、人間の本性は、まさしく狼そのものだったといえるだろう。

だが、ホッブズの人生には、恐怖が始終つきまとって離れることはなかった。

というのも、ホッブズの生きた17世紀半ばのイングランドは、イングランド国王チャールズ一世の横暴な専制政治に怒り狂った議会と国王の対立が深刻化し、つねに内乱と革命の危機にさらされていたからだ。

数あるイングランド貴族の中でも最も影響力をもったデヴォンシャー公爵家に家庭教師として仕えていたホッブズは、絶対王政の支持者とみなされていたため、1640年に身の危険を感じてフランスへ亡命する。

その後、イングランドでピューリタン革命が勃発し、1649年にイングランド国王のチャールズ1世が斬首されると、ホッブズは、亡命先のフランスで代表作となる政治哲学書「リヴァイアサン」を著す。

そして、この「リヴァイアサン」において、ホッブズは当時きわめて

斬新な論法

を提示する。

ホッブズの思考実験

「リヴァイアサン」において、ホッブズは、

とある思考実験

を行った。

その思考実験とは、

人々が守るべき法律も

従うべき国家も存在せず

原始時代さながらに

各人が好き勝手に生きる

無法状態(自然状態)

を想定したとき

その世界はいったい

どのような世界なのか?

というものだ。

ここで、このホッブズの論法について、もう少し分かりやすく説明しよう。

ホッブズの論法は、ロジカルかつ明快だ。

例えば、

「この世界にはどうして

 Aがあるのか?」

という疑問があったとしよう。

ここで、Aとしては、

国家や警察などの

人間が従うべき組織

法律や道徳などの

人間が守るべきルール

があげられる。

ホッブズの論法の斬新なところは、

「この世界にどうして

 Aがあるのか?」

という疑問にストレートに答えるのではなく、その逆の場合、すなわち、

「Aのない世界は

 一体どんな世界に

 なるのだろうか?」

を、思考実験で徹底的に考えてみるというものだった。

ここで、Aを

人を殺してはいけないルール

としよう。

この場合、

「Aのない世界」

とは、

「人を殺してはいけない」

 というルールがない世界

すなわち、

「自由に人を殺してもよい世界」

ということになる。

このような世界を想定したとき、どのような世界になるのだろうか?

ここで、現代に生きる我々にも理解しやすいよう、思考の舞台をホッブズの生きた17世紀のイングランドから現代の日本に置き換えて、

簡単な思考実験

を行ってみよう。

「自由に人を殺してもよい世界」はこうなる!

1.公共交通機関の利用が命がけになる

「自由に人殺しをしてもよい」世界が実現すると、間違いなく

無差別テロが激増する

だろう。

なぜなら、どんなに無差別に大量殺人をしたところで、この世界では、

殺人は合法

であるため、警察は見て見ぬふりをして、事実上何もしないからだ。

もちろん、爆発物や機関銃などの武器も、金さえ払えば、誰でも自由に購入することができるようになる。

爆発物を自由に入手できるようになれば、秋葉原の事件のように、無差別殺人に使う者も当然現れるだろう。

「会社を解雇された!

 今から爆弾を仕掛けて

 おまえらを巻き添えにして

 死にます!」

などという書き込みが連日のように掲示板を賑わすかもしれない。

そして、あなたが通勤時や通学時に乗る電車やバス、あるいは駅の構内などに爆弾が仕掛けられる可能性もあるのだ。

(↓)「自由に人を殺してもよい」世界では、無差別テロの多発により、交通網が完全にマヒする可能性が高くなるだろう。その結果、あなたは命がけで会社や学校に通わなければならなくなるだろう。

ここで、ひょっとすると、

「いや、オレ車もってるし

 公共交通機関なんて

 利用しないから

 全然余裕だしw

という人もいるかもしれない。

だが、本当に大丈夫だろうか?

というのも、昨年10月、政治家の腐敗告発で知られ、租税回避地をめぐる「パナマ文書」の報道に加わった女性ジャーナリストが自動車に爆弾を仕掛けられ、

車を運転中に爆殺された

という事件があったからだ。

世界の富豪や権力者が租税回避地を利用している実態を暴露したパナマ文書報道に参加し...

ちなみに、爆弾が爆発したとき、爆風で車体が道路の外まで吹き飛ばされたそうだ。

このように、あなたの知らないうちに、車に爆弾を仕掛けられて

爆殺される

可能性だってある。

車のような乗り物は安全ではなく、

爆弾魔の絶好のターゲット

なのだ!

2.街中も普通に歩けなくなる

ところで、次のような意見もあるかもしれない。

「いや、べつに

 車なんて使わなくても

 普通に歩けば

 いいだけだろw」

だが、本当にそうだろうか?

「自由に人を殺してもよい」世界では、爆弾だけでなく、

狙撃銃

も自由に入手できるようになるだろう。

そのため、街中を普通に歩いているだけで、狙撃マニアによって撃たれるリスクも増えるかもしれない。

実際、昨年10月1日にアメリカのラスベガスで起こった事件では、ホテルからライフル銃による狙撃により、58人もの大量の人間が殺害され、546人が重軽傷を負った。

米ラスベガスのマンダレイ・ベイ・ホテル近くで1日午後10時(日本時間2日午後2時)すぎ、乱射事件があった。ラスベガス警察によると、少なくとも59人死亡。確認された負傷者は527人に増えた。被害者の多さで、近年の米国最悪の乱射事件となった。警察によると、容疑者は近郊在住の白人男性で、警察が突入すると同時に自殺したという。

今の日本では、銃の購入は禁じられているが、「自由に人を殺してもよい」世界になったら、このような

銃の乱射による

無差別殺人が激増する

のは間違いないだろう。

その結果、あなたはもはや

街中を安全に歩く

ことさえできなくなる

のだ。

3.Amazonや楽天も利用できなくなる

だが、あなたはまだ頑張るかもしれない。

「いや、大丈夫!

 街に出られなくても

 今はAmazonや楽天のような

 便利なサービスもあるし

 家に引きこもっていれば

 全然余裕じゃんw」

本当にそうだろうか?

Amazonや楽天のようなサービスの利用には、宅配業者の利用が不可欠だ。

だが、インターホンが鳴ったとき、ドアの向こう側に立っているのは、宅配業者ではなく、

宅配業者を装った

殺人鬼かもしれない

のだ!

実際、昨年2月に起こった多摩の会社員の刺殺事件では、宅配業者を装った容疑者によって会社員が刺殺されている。

東京都多摩市の会社員、福吉香平さん=当時(25)=が殺害された事件で、殺人容疑などで逮捕された元宅配会社アルバイト、志村亮介容疑者(29)が「(福吉さんを)狙っ…

捜査関係者によると、容疑者は、

「『宅配便です』と

 インターホンを押し、

 被害者が玄関を開けた

 ところを刺した」

と供述しているそうだ。

また、2008年11月に起こった元厚生事務次官宅連続襲撃事件においても、元厚生事務次官で社会保険庁長官も歴任した吉原健二さん宅に宅配便配達を装った男が侵入し、妻の靖子さんが胸など数カ所を刺されて重傷を負った。

 18日午後6時半ごろ、東京都中野区上鷺宮2丁目、元厚生事務次官で社会保険庁長官も歴任した吉原健二さん(76)宅に宅配便配達を装った男が侵入、妻靖子さん(72)を刺して逃走した。靖子さんは胸など数カ所

野方署によれば、吉原さん宅を訪れた男が

「宅配便です」

と声をかけたため、靖子さんが玄関のドアを開けたところ、男がいきなり刃物のようなもので切りかかったという。

このように、「自由に人を殺してもよい」世界では、

宅配業者を装った殺人鬼に

よって殺されるリスク

もあるのだ。

「いや、オレ

 宅配ロッカーを

 使ってるから

 全然大丈夫だしw」

本当にそうだろうか?

あなたが宅配ロッカーの中の荷物を取りに玄関から出てくるのを

監視カメラの死角で

殺人鬼が辛抱づよく

待ち構えていない

という保証はどこに

あるのだろうか?

4.食事も普通に食べられなくなる

「自由に人を殺してもよい」世界になったとき、食事も普通に食べられなくなるかもしれない。

なぜなら、

料理の中に毒物が混入される

可能性があるからだ。

実際、1998年7月に夏祭りの最中に提供されたカレーの中に毒物のヒ素が混入され、カレーを食べた67人が腹痛や吐き気などを訴えて病院に搬送され、幼児を含む4人が死亡した事件を知っている人もおられるかもしれない。

「人間として最底辺まで落ちた」。関西地方の男性(29)はこの19年近く、殺人犯あるいは死刑囚の息子という重い十字架を背負って人生を歩んできた。男性の母親は、平成…

このように、あなたの知らないうちに、誰かが料理の中に毒物を混入する可能性だってありうるのだ!

しかも、毒物の混入は、なにも料理が完成した段階に限らない。

食材の生産の時点から毒物を仕込んでおくことだって十分にありうるのだ!

実際、あなたが料理店で料理を注文して、あなたの口元に料理が運ばれてくるまで、食材は下のようなさまざまな業者によって取り扱われる。

1.生産者

  ↓

2.屠畜業者

  ↓

3.食品加工業者

  ↓

4.卸売業者

  ↓

5.仲卸業者

  ↓

6.小売業者

  ↓

7.配送業者

  ↓

8.料理人

  ↓

9.ウェイター

  ↓

10.あなたの口

もし、これらの業者や料理人などのうち、

誰か一人の心に魔が差した

だけで、あなたの命が危うくなる可能性があるのだ!

このように、現代の食の安全は、

これら複数の業者による

善意の連鎖

で成り立っている

のだ。

これはある意味、驚異的といえるだろう。

だが、逆に考えると、食品に関わっている人間の数が多いだけに、「自由に人を殺してもよい」世界になったとき、これら

善意の連鎖によって

かろうじて成立していた

安全が根底から崩れ落ちる

のだ!

それはちょうど、タワーを構成している1つのブロックが何らかの拍子でバランスを崩したとき、タワー全体がたちまちのうちに崩れ去ってしまう状況に似ているともいえる。

また、「自由に人を殺してもよい」世界においては、人の命にいまほど注意が払われなくなるため、

食品の安全基準も

疎かになりがち

だ。

それゆえ、食品添加物なども大量に添加されるようになるだろう。

5.知らないうちに「人肉」を食べる危険性も

また、食品中に

人肉が混入される

おそれもある。

なぜなら、「自由に人を殺してもよい世界」において、

もっとも安価かつ大量に

仕入れることのできる肉は

人間の肉

になるからだ。

実際、いまの日本においても

1年で数千人もの

人間が失踪している

そうだ。

気鋭の社会学者が分析する「失踪」の現実。彼らはなぜ消えてしまったのか?

それゆえ当然、「自由に人を殺してもよい」世界になった場合、金儲けのために失踪者の人肉を牛肉などと偽って売りさばく人肉業者も出てくるだろう。

その結果、あなたが口にしている料理は、

かつて人間の形をした誰か

なのかもしれないのだ!

6.自給自足も安全ではない

「いや、大丈夫!

 俺んち農業だし

 自給自足で安全な食品を

 食っていけるからw」

本当にそうだろうか?

というのも、昨年8月、寺坂農園のメロン畑に悪質な犯罪行為があり、メロンハウス6棟が全滅したというニュースが話題になった。

離農するかもしれない事態です。寺坂農園のメロン畑が犯罪被害にあいました。その犯罪行為の内容がわかるにしたがって、悪質な酷い犯罪であることがわかりました。犯罪被害にあって、メロンハウス6棟が全滅。約6600玉のメロンが全滅して収穫不能。科学的な調査の結果、メロン畑に除草剤が撒かれていたことが判明しました。私たちの推定です...

それによると、7月10日の

深夜に何者かが

メロンハウスに

忍び込んで

除草剤を撒いた

という。

また、この犯人は、メロンハウスの全自動換気装置の設定を狂わせてメロンを高温で焼こうとしたり、メロン畑の換気装置を動かすブレーカーをオフにして換気装置すべてを機能停止状態にしたり、2カ所ある給水栓を半開きにして農業用水をメロン畑に流し込んで水浸しにしたり、ありとあらゆる犯罪行為を行ったそうだ。

その結果、

約6,600玉もの

メロンが全滅

して収穫不能になったという。

(↓)悪質な犯人により除草剤を撒かれて全滅したメロン畑の無残な状態。「自由に人を殺してもよい」世界が実現すれば、このような悲惨な状況が日常的にみられるようになるだろう。

引用 感動野菜産直農家 寺坂農園 公式ブログ

このように、悪質な人間の手にかかれば、

自給自足も決して

安全とはいえない

のだ。

7.そして誰も信じられなくなる

また、「自由に人を殺してもよい」世界になったとき、あなたは誰も信じられなくなるだろう。

なぜなら、TVをつけると、

「ささいな喧嘩が元で

 身内同士で殺し合った」

というニュースが連日のように報道されるからだ。

「自由に人を殺してもよい」世界では、

誰々が誰それを殺した

というニュースが、その殺害方法を含めて電光石火のごとく広まるだろう。

そのようなニュースを毎日のように目にしていれば、あなたが

疑心暗鬼に陥る

ようになるだろう。

例えば、朝、夫婦でちょっとした喧嘩をしただけでも、この世界においては、極めて重大な出来事になりうる。

あなたは、家を出る直前に見た

パートナーの恨みがましい目

が頭からこびりついて離れない思いをするだろう。

「あいつ、凄まじい形相で

 オレを睨んでいたな

 ひょっとして、

 オレを・・・!?」

そして、その夜、

普段と違う豪華な食事

が出てきただけで、あなたはその食事を食べるべきか否か、苦悶せざるを得なくなるだろう。

こういう状態が連日のように続けば、

あなたのメンタルが

崩壊するのは

時間の問題

だ!

また、引きこもり歴10年のタカシに、いつもは不満で死にそうな顔をしていた母親が、ある日、

満面の笑みを浮かべて

普段と違う食事

をもってきたとき、果たしてその食事を食べられるだろうか?

かーちゃん

「タカシ!

 今日のご飯は

 タカシの大好きな

 すき焼きよ!

 特別に奮発したから

 お腹いっぱい食べなさい!

 クフフフフフw

タカシ

「今日のかーちゃん

 なんかやべえっ!

 マジこえーよ!」

このように、「自由に人を殺してもよい世界」では、たった1回の食事をとるだけでも、

めちゃくちゃ面倒くさくて

しんどい世の中になる

のだ!

8.サイコパスにとって「最悪」の世の中が到来する

さて、上の思考実験では、一般的な人間を例に書いたが、中には

「オレ、一度でいいいから

 人を殺してみたかったんだ!」

というサイコパス気味の思考の持ち主もいるかもしれない。

そういう人間からすれば、「自由に人を殺してもよい世界」は、

サイコパスにとって

まさしく理想的な世界

になるように思われるかもしれない。

サイコパス

「とうとう

 オレ達の時代

 が来たぜ!

 ヒャッハーーーっ!!」

だが、残念ながら、

サイコパスの思惑とは

全く正反対の展開になる

だろう。

結論からいえば、「自由に人を殺してもよい」世界は、

サイコパスにとって

最悪の世界

になる。

なぜか?

よく考えてみるといい。

仮に「自由に人を殺してもよい」世界になったとしよう。

このとき、

大多数の善良な人間が

最初に考えること

は何だろうか?

善良な人間A

「ヤバい!

 このままだと

 サイコパスの餌食にされて

 こっちがやられるぞ!」

善良な人間B 

「それならいっそのこと

 こっちから先手を打って

 サイコパスを狩り出して

 皆殺しにしてしまおう

 ぜ!」

善良な人間C

「よし! オレたちで

 殺人鬼どもをやるぞ!

 サイコパス狩り

 だ!」

その結果、彼ら善良な人間達は一致団結して「魔女狩り」ならぬ

サイコパス狩りを始める

のだ!

そして、サイコパスの疑いのある者は、ほんのちょっとした反社会的な言動から、即座にサイコパス認定され、弁解の余地もなく処分されるだろう。

もちろん、冒頭であげたプレイヤーキル好きの小学生も、

速攻でサイコパス認定される

だろう。

なぜなら、

「なんで人を殺してはいけないの?」

という疑問を軽々しく口にするような人間は、例外なく反社会的であり、ほぼ確実にサイコパスとみなされるからだ。

9.「拷問」が日常的に行われるようになる

それだけではない!

サイコパス狩りの犠牲者は、かつて中世ヨーロッパで流行した「魔女狩り」のように

過酷な拷問を受ける

ことになるだろう。

なぜなら、本当は、サイコパスでも何でもない、まったく無実の人間を間違って殺してしまったら、善良な人間にとって、これほど寝覚めの悪いことはない。

それゆえ、善良な人間は、自分が殺した相手が確かにサイコパスであることを自分の良心に納得させるために、サイコパスの疑いのある者に対し、

過酷な拷問を行うことで

サイコパスであること

を自白させる

のだ。

(↓)中世ヨーロッパの魔女狩り。魔女狩りでは、漏斗を口に突っ込んで大量の水を限界まで飲ませ、腹を殴って吐かせることをひたすら繰り返す水責めや、生きたまま全身の皮を剥ぎとる皮剥ぎ、のこぎりで容疑者を生きたまま引き裂いたり、大釜の中に容疑者を入れ、油や熱湯で生きたまま茹でたり、熱い釘を身体に突き刺したり、指を締め上げたり、ありとあらゆる過酷な拷問が行われたという。

善良な人間D

「ほら見ろ!

 自分がサイコパスだって

 自白したじゃないか!

 奴は人間の皮をかぶった

 悪魔だったんだよ!

 殺人鬼をやっつけた

 オレたちは正義

 なのさ!」

このように拷問で自白させた後で容疑者を処分すれば、善良な人間は、

まったく良心が

とがめることなく

安心して大量殺人を

行うことができる

からだ!

10.「密告」が奨励されるようになる

このような拷問を避けるべく、すぐに自白して楽に殺してもらうと思う人もいるかもしれない。

だが、その考えは甘い。

なぜなら、善良な人間はおそらく次のように考えるからだ。

善良な人間E

「コイツ、

 すぐに自白したが怪しいな?

 ひょっとして、コイツの他にも

 仲間がたくさんいて

 そいつらをかばうために

 自白したんじゃねえだろうな?

 だとしたら、

 なんてずる賢い奴らなんだ!

 オレはサイコパスに

 絶対に騙されねえぞ!

 よし、コイツらがその気なら

 仲間の居場所を全部吐き出すまで

 とことん拷問しまくる

 ぜ!」

その結果、たとえ自白したとしても、ありもしない仲間の居場所を全部吐き出すまで、あなたは

死ぬまで拷問を受ける

ハメになるのだ!

もちろん、なんとか拷問の苦痛から逃れようと、あなたは2,3の友人の名前をあげるかもしれない。

あなたに名前をあげられた不幸な友人達は、たとえ実際に無実であったとしても、サイコパスの容疑者として捕らえられ、同じように善良な人間達から拷問を受けるのだ。

そして、サイコパス狩りがさらにエスカレートすると、Twitterやブログ等で過激な発言をしたり、ホラー映画好きを公言したりするだけで、サイコパス認定され、拷問を受ける哀れな人間も現れる。

その結果、サイコパスの密告も大いに奨励されるだろう。

善良な人間F

「あいつはサイコパスだ

 なぜなら、あいつ

 ゲームで味方を攻撃

 しやがったんだよ!」

このような密告により、たくさんの人間がサイコパス認定されて強制収容所に連行され、そこで過酷な拷問を受けるだろう。

単独で行動するサイコパスと違って、善良な人間は互いに協力しあって集団で狩りを行うため、余計にタチが悪いのだ!

また、日本の場合、

他人とちょっと違う

行動をしただけで

サイコパス認定される

可能性もある。

善良な人間G

「あいつ、いつも一人で

 メシ食ってるけど、

 何かやましいところ

 があるから

 集団で行動せずに

 いつも一人ぼっち

 じゃないのか?

と、一人で行動するタイプの人間も即座にサイコパス認定されるだろう。

このように「自由に人を殺してもよい」世界になったとき、

やられる前にやってしまえ!

という恐怖の感情が、善良な人々を過激な行動に駆り立てるのだ。

善良な人間を

大量殺人を行う

モンスターに変貌させる

それが「自由に人を殺してもよい」世界のもっとも恐るべき魔力なのだ!

「万人闘争」が生み出す全世界のバトル・ロワイアル

上の思考実験で見たように、「自由に人を殺してもよい」世界が実現すると、

誰も信じられず

いつ密告されて

拷問されるかという

恐怖に満ちあふれた

世の中になる

ことを、ご理解いただけただろうか?

このような世界を

この世の生き地獄

といわずしてなんといおうか?

ホッブズは、国家も法律もない自然状態において、誰もが自己の命や財産を守るべく、暴力を用いて他人を積極的に攻撃する混乱状態を

万人の万人に対する闘争

あるいは、

万人は万人に対して狼

と呼んだ。

すなわち、ホッブズは無法世界においては、

すべての人間が

あなたの敵になる!

これはいうなれば、

全世界が

バトル・ロワイアル

になる

と看破したのだ!

映画「バトル・ロワイアル」において、敵はクラスメートだけであり、クラスメートだけを相手に戦っていればよかった。

だが、「自由に人を殺してもよい」世界においては、

敵は全世界!!

だ。

よく考えてみてほしい!

清掃員のおばさんも

NHKの集金人も

バスの運転手も

いつもは親切な

顔見知りの老人も

スーパーのオバチャンも

そして、

幼稚園児でさえも

全ての人間が

あなたの潜在的な

なのだ!

それゆえ、あなたは彼らを見つけたら、

ひたすら逃げる

か、あるいは、

片っ端から殺していく

しかない!

全世界がバトル・ロワイヤル状態においては、和解や信頼などありえず、上の2つしか選択の余地はないのだ!

「サザエさん」

でいうならば、

普段対立している

波平やサザエさんは

もちろんのこと

いささか先生や

配達に来た三平さん

クラスメートの

中島君や花沢さん

そして

ノリスケおじさんや

アナゴさん相手に

壮絶な死闘

を繰り広げなければ

生きていけない

このような状況を

地獄といわずして

何と呼ぶのだ!?

いや、地獄だ(反語)

そして、あなた(カツオ)は、死闘の末、アナゴさんを手にかけた直後、あたり一面になった血の海と、おびただしい返り血を浴びて真っ赤に染まった両てのひらをながめながら、苦悶の叫び声をあげるのだ。

カツオ

「みんな逝ってしまった・・・

 生き残ったのは

 殺人鬼の自分だけだ・・・

 うわああああああああ

 あああああああああ

 あああああああああ

 あああああっ!!」

(↓)数多くの顔なじみと壮絶な死闘を繰り広げた後、絶望のあまり、苦悩するカツオ。

いわば、漫画「アイアムアヒーロー」のような世界が、まさしく現実になるのだ!

全世界バトル・ロワイアルから救われる唯一の方法

このような地獄の中にいれば、どんなに強靱なメンタルの持ち主でも、遅かれ早かれ精神を病んで発狂するだろう。

サイコパスが

拷問を受けて死に

善良な人間が

発狂して終わる世界

これこそが、「自由に人を殺してもよい」世界の結末だ。

まさしく

全世界の誰一人として

幸せになることはない

絶望の世界だ!

だが、このような

全世界が敵の

バトル・ロワイアル

による生き地獄から

解放される方法

はないのだろうか?

ホッブズは考えた。

もちろんある!

と。

その方法とは、この世界に

人を殺してはいけない

というルールを加えること

に他ならない。

イッツ・シンプル!

単純すぎるといってもいいほど、シンプルな解決策だ。

だが、

その威力は絶大

だ!

なぜなら、この「人を殺してはいけない」という、

たった一つのルール

を守るだけで、それまでの全世界を相手にした絶望的な

バトル・ロワイアル

状態が消え失せ

恐怖でモンスター化

していた人間も

元の善良な姿をとり戻し

全世界70億の人間が

恐怖の地獄から解放される

からだ!

よく考えてみてほしい!

100のルールではない。

たった1つのルール

なのだ!

このたった1つのルールを守るだけで、

すべての人間が

恐怖の地獄から解放され

誰もが安全な世の中で

のんびりゆったりとした

快適な人生を生きる

ことができる

のだ!

もうカツオも、アナゴさんと壮絶な死闘を繰り広げて絶望する必要もなくなるのはいうまでもない。

誰もかもがみな、地上の楽園で楽しく過ごすことができるのだ!

(↓)「人を殺してはいけない」というルールが守られた世界では、誰もが笑顔を取り戻し、伸び伸びと生きることができるようになるのだ。

著作者:Pacopus

このような状況を

天国といわずして

何と呼ぶのだ!?

いや、天国だ(反語)

このように、たった1つのルールを守るだけで、まさしく

全人類がWin-Winになる

のだ!

Before:

全世界の人間が殺し合う

バトル・ロワイアル状態

誰一人として幸せになれず

全員が不幸になる

     ↓ 

「人を殺してはいけない」

というルールを1つ加える

     ↓

After:

すべての人間が

恐怖の地獄から解放され

誰もが安全な世の中で

幸せな人生を謳歌でき

全員がWin-Winになる

たった1つのルールを守るだけで、これだけ世界が激変するのだ!

コストパフォーマンスの点からいえば、これほど割のいい話はないだろう。

だからこそ、「人を殺してはいけない」というルールを守る価値があるといえる。

そして、これこそがまさしく

「人を殺してはいけない」

というルールがこの世界で

採用された理由

なのだ!

もちろん、

「みなさーん!

 これからは

 人を殺さないように

 しましょうねー!」

とみんなで取り決めたとしても、抜け駆けして人殺しをするサイコパスがいるだろう。

そこで、そのようなルールを守らない者が現れないようにするために、我々人類は、全権を国家に委ねて法律を制定し、警察を組織することにより、ルールを破る逸脱者を容赦なく処罰する機構をつくりあげることにした。

そして、これこそが

哲学者ホッブズの回答

なのだ!

(↓)Abraham Bosseによる「リヴァイアサン」の表紙。上部の山の向こう側に、剣と杖をもった巨大な支配者の姿が描かれている。

(↓)巨大な支配者をよく見ると、多数の人間の集合体から構成されていることがわかる。この巨人こそ「万人の万人に対する闘争」という無秩序の混乱状態から生まれた国家の象徴だ。まさしく、漫画「アイアムアヒーロー」に通じる世界観といってもいいだろう。

「法律で定められているから」という理由との違い

ところで、冒頭において、「人を殺してはいけない」理由の一つとして、

「法律で定められているから」

という理由を紹介した。

だが、ホッブズの回答は

なぜ「人を殺してはいけない」

という法律を定める

に至ったのか?

という法律制定の根本的な理由を提示している点で、全く次元が異なる点に注意したい。

ホッブズの考え方によれば、我々人類は、万人闘争状態を回避するために「人を殺してはいけない」というルールを定めるに至った。

「万人闘争状態を回避する」

ということを解決することが

そもそもの目的

なのだから、凶悪犯の死刑などの場合に「人を殺してはいけない」という法律を適用しなかったとしても、まったく矛盾ではないのだ。

それゆえ、逆説的だが、「万人闘争状態を回避する」ためなら、

万人闘争状態を生み出す

ヒトラーのような

狂気の独裁者の暗殺を

認めてしまってもいい

という柔軟な対応が可能になるともいえるだろう。

https://otakupapa.net/hitler-black 

一方、「法律で定められていないから」という理由だと、上のような柔軟な対応は不可能であり、

そもそも何で

法律で定められているの?

という根本的な疑問に答えることすらできないため、

「なぜ人を殺してはいけないのか?」

という疑問に対する答えとしては不十分なのだ。

このように、ホッブズの考えが画期的だったのは、人間社会のもっと根本的な問題、すなわち、万人闘争状態を生み出す人間の本質を見極めた上で、正しい処置(法律の制定など)を行うことこそが、根本的な解決策につながると考えた点にある。

そして、

人間の本質を知るために

もっとも有用なツールが

哲学

に他ならないのだ!

というわけで、諸君も「なぜ人を殺してはいけないの?」という質問を子供から受けたとき、上でとりあげたように、現代の身近な話題に置き換えて思考実験を物語風に語り聞かせた上で、最後にホッブズ流の明快な回答を提示することにより、子供も心の底から納得する回答を提示できるだろう。

そして、ホッブズのいう「万人の万人に対する闘争」をより深く理解するために、万人闘争状態を緻密な描写で描ききった名作漫画「アイアムアヒーロー」を読んで、充実したオタクライフを存分に満喫してほしい!

オタクパパより愛を込めて!

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