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日本を壊滅させた無差別爆撃は高須院長も賛美するナチスの発明だった!?

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親愛なる読者諸君!

オタクパパだ!

 

ここ近年、高須クリニックの院長をはじめとして、ナチスを賛美する日本人が散見される。

 

参考までに、高須克弥「ナチス肯定」発言集から、科学面のみに絞った発言を一部引用しよう。

出典

Togetter
高須克弥「ナチス肯定」発言集 否定しようがないわな①「盟友ナチス」②「アウシュビッツも捏造」③「ナチスの偉大さ」そしてすでに削除した④「ナチス好きの生意気な若者かつや研究生」をめぐる顛末

ネオナチはファッション。僕らは科学者。ナチスが消滅してもナチスの科学は不滅。アメリカもロシアも戦後スカウトされたナチスの科学者は優遇され宇宙開発や原子力開発や医学の進歩に偉大な足跡を残している。

僕は仏教の僧侶で大日本帝国の提唱したアジア解放人種平等の八紘一宇のイデオロギーを信奉する国粋主義者です。 アーリア人至上主義のナチズムの対極のイデオロギーです。 友邦のドイツの科学力を高く評価しております。

ナチスの庇護を受けた優秀な科学者は尊敬に価する。

アーリア人の科学技術は最高。評価する。

このように、高須院長によると、ナチスは数々の優れた発明を残したという。

実際、上の本によると、ナチスドイツは、

高速道路

ジェット機

ヘリコプター

テレビ中継

テープレコーダー

合成ゴム

リニア・モーターカー

ロケット

大衆車

少子化対策

などの優れた技術を世界に先駆けて発明したという。

 

これから、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の誇り高きナチスドイツの軍人、シュトロハイムの名台詞

ナチスの科学は

世界一チィィィィ!!

も、あながち間違いではないといえるだろう。

(↓)漫画「ジョジョの奇妙な冒険」のルドル・フォン・シュトロハイム大佐。手榴弾で自爆するも、世界一を誇るナチスの半端ない科学力のおかげで半分機械化して復活した。1950kg/c㎡もある指の力で柱の男カーズの手の一部を引きちぎったり、腹部に仕込まれた「一分間に600発の徹甲弾を発射可能!30mmの鉄板を貫通できる重機関砲」で建物の壁をぶち破りつつ外に叩き出すなど、ナチスの世界一な科学力を存分に発揮したシュトロハイムだったが、それでもスターリングラード戦線の恐ろしさには、かなわなったようだ。ところで、どういうわけか、このシュトロハイム大佐のフィギュアは、娘へのクリスマスプレゼントで喜ばれることが多いそうだ。あなたも、娘へのクリスマスプレゼントに1つどうだろうか?

だがしかし!

喜ぶのはまだ早い。

 

なぜなら、その高須院長も大いに賛美するナチスドイツの発明の中には、

かつて日本に壊滅的な

ダメージをもたらした

ものもあるからだ。

 

というわけで、今回は、

かつて日本に壊滅的な被害

もたらしたナチスの発明

無差別都市爆撃

について紹介したい。

「紅の豚」のモデルになった撃墜王リヒトホーフェン

まず、本題に入る前に、前置きとして、第一次世界大戦の話をさせていただきたい。

 

ご存じの方も多いとは思うが、スタジオジブリの映画作品に「紅の豚」という名作がある。

「紅の豚」は、第一次世界大戦後のイタリアを舞台としているが、戦史オタクの間では、真紅の飛行艇を操って大空を駆け巡る主人公の豚ポルコ・ロッソのモデルは、第一次世界大戦時のドイツのエースパイロット

撃墜王マンフレート・フォン・

リヒトホーフェン

ではないかと指摘されている。

(↓)WWIのドイツの撃墜王リヒトホーフェン。乗機を鮮紅色に塗装していたことから「レッド・バロン」「赤い悪魔」と呼ばれた。

リヒトホーフェンは、空中戦で80もの敵機を撃墜するという、第一次世界大戦参加各国中で最高の撃墜機記録を達成したことで知られている。

 

また、リヒトホーフェンは、男爵(バロン)の家柄の出身であり、乗機を明るい赤で塗装したことから

レッドバロン(赤い男爵)

赤い悪魔

との異名でも知られていた。

(↓)リヒトホーフェンの愛機フォッカーDr. Iのレプリカ。真紅の機体がトレードマークだ。

(↓)コクピットの前部に搭載されたMG08重機関銃。「7.92mm シュパンダウ機関銃」の名で「紅の豚」にも登場した機関銃だ。

リヒトホーフェンは、「紅の豚」のポルコ・ロッソと同じく、古き良き時代の騎士道精神にあふれ、その紳士的な態度から

天駆ける騎士

赤い騎士

とも呼ばれ、当時のドイツ帝国きっての女性のあこがれの青年でもあった。

 

ちなみに、初代ガンダムにおいて、赤いモビルスーツをトレードマークとし、

「赤い彗星」の異名をもつ

シャア・アズナブル少佐

も、このリヒトホーフェンがモデルとなっている。

史上初の無差別都市爆撃を「発明」したナチスの黒い男爵

だが、それから数十年後、第二次世界大戦において、ドイツ空軍の歴史、いや

全世界の空軍の歴史を

塗り替えた恐るべき男

が現れる。

 

彼の名は、

ヴォルフラム・フォン・

リヒトホーフェン

撃墜王マンフレート・フォン・リヒトホーフェンの従兄弟にあたる男だ。

(↓)ナチスドイツ国防軍空軍元帥であるヴォルフラム・フォン・リヒトホーフェン男爵は、撃墜王リヒトホーフェンの従兄弟にあたり、第一次世界大戦までの騎士道精神を大切にした撃墜王リヒトホーフェンの理想を踏みにじり、ドイツ空軍の歴史を一変させることになる。

出典 Bundesarchiv, Bild 101I-452-0985-36 / Briecke / CC-BY-SA 3.0

ヴォルフラムは、第一次世界大戦においては、撃墜王リヒトホーフェンが指揮する第11戦闘機中隊に配属され、終戦までに8機を撃墜したそうだ。

 

だが、ヴォルフラムは、かつて撃墜王リヒトホーフェンが守り、「紅の豚」のポルコ・ロッソが愛した

騎士道精神を大切にした

ドイツ空軍の歴史を

大きく塗り替える

ことになる。

 

1936年、ヴォルフラムはナチスの悪名高きコンドル軍団の中佐として、スペイン内戦に従軍する。

 

スペイン内戦は、ナチスドイツにとって新戦術の格好の実験場であり、そこではさまざまな戦術が試された。

 

その戦術の一つが

民間人も標的にした

無差別都市爆撃

だ。

 

ヴォルフラムは、コンドル軍団の参謀として、無差別都市爆撃を実行すべくゲルニカ爆撃攻撃部隊の実戦指揮を執った。

 

ゲルニカは、後にかの天才画家パブロ・ピカソの絵画「ゲルニカ」の題材にもなったことで知られたスペインの都市だ。

 

ゲルニカ爆撃において、ヴォルフラムは3段階にわたる執拗な攻撃を考案した。

 

第一段階では、爆撃機が高威力の爆弾を投下して、ゲルニカ駅や民間人の住居を徹底的に破壊する。

 

ドイツ軍の資料によると、ゲルニカ爆撃に投入されたドイツ軍の機体は、

ユンカース Ju52爆撃機23機

ハインケルHe51戦闘機20機

ハインケル He111爆撃機

メッサーシュミット Bf109が6機

などの約50機以上もの機体であり、250キロ爆弾54発、50キロ爆弾158発もの爆弾が落とされたという。

(↓)コンドル軍団のHe111爆撃機

出典 Bundesarchiv, Bild 183-C0214-0007-013 / CC-BY-SA

第二段階では、破壊された建物から住民が出てきたタイミングを見計らって、戦闘機が機銃掃射を行って住民を射撃する。

 

そして最後に、爆撃や機銃掃射で負傷した住人が瓦礫の中で立ち往生し、消防士や医師などの救援隊がゲルニカに向かう中、焼夷弾を投下して大規模な火災を発生させたのだ。

 

ゲルニカ爆撃に使用された焼夷弾は、約6,000発にも及び、地上に到達した衝撃で発火した焼夷弾は、摂氏2,000度〜3,000度で10分以上激しく燃焼するため、消火が困難だったことも、ゲルニカ爆撃の被害を大きくした。

 

ヴォルフラムはこのときの様子を日記に記している。

「250(部隊)は多くの家と水道を破壊した。

 焼夷弾がその威力を示す時が来た。

 瓦葺で木組みという建築構造は完全な破壊をもたらした。

 ・・・街路には爆弾の穴がまだ見える。

 素晴らしい

騎士道精神を大切にし、撃墜王であった従兄弟と違い、ヴォルフラムが

騎士道精神のかけらもない

サイコパス

だったのは、この日記の文章からも明らかだろう。

 

また、ヴォルフラムは、一度の爆撃だけでは飽き足らず、ゲルニカを徹底的に破壊すべく、20分おきに2時間にわたって執拗に

絨毯爆撃

を繰り返した。

 

後の調査によると、ゲルニカ爆撃により、ゲルニカ中心部の約300もの家屋の71%、公共施設・商店の100%が破壊され、数百名もの一般市民が犠牲になったという。

(↓)計40トンもの爆弾による絨毯爆撃・焼夷弾の攻撃により、完膚なきまでに破壊されたゲルニカ。これが無防備の民間人をも標的とした史上初の無差別都市爆撃となった。

出典 Bundesarchiv, Bild 183-H25224 / Unknown / CC-BY-SA 3.0

歴史的には、ゲルニカ爆撃は、

無防備の民間人を標的とした

史上初の無差別都市爆撃

であり、また、

焼夷弾が本格的に

使用された世界初の空襲

として評価されている。

 

このように、ゲルニカ爆撃は、それまでの騎士道精神を大切にしたリヒトホーフェンの理想を踏みにじり、ドイツ空軍の戦術を一変させた。

 

この爆撃において、ナチス空軍は、

1.無差別の絨毯爆撃による一般家屋の破壊

 ↓

2.無防備な民間人への機銃掃射

 ↓

3.焼夷弾による火災により、被害者の救援活動を困難にする

という、鬼畜3連コンボを発明したのだ!

 

弱者を守るどころか、弱者である丸腰の一般市民を徹底的に標的にする無差別都市爆撃には、騎士道精神のかけらもなく、もし、撃墜王リヒトホーフェンがこの事実を知ったら、ドイツ空軍も落ちぶれたものと、さぞかし嘆いたことだろう。

無差別爆撃の標的となったスターリングラード

また、ヴォルフラムは、後にスターリングラード(現ボルゴグラード)においても大規模な無差別爆撃を行っている。

 

スターリングラード爆撃初日の第4航空艦隊の出撃回数は1,600回にもわたり、初日だけで

1,000トンもの爆弾が投下

されたという。

(↓)ナチス空軍の爆撃を受けるスターリングラード市街地。

出典 Bundesarchiv, Bild 183-B22081 / CC-BY-SA 3.0

スターリングラード爆撃の初日に居合わせた学生によると、

「工業地域だけが目標ではなく、

 すべてが目標だった」

という。

 

事実、ナチス空軍の攻撃には見境がなく、スターリングラードの大病院も一連の爆撃に見舞われ、爆撃の衝撃で窓ガラスは吹き飛び、子供達もベッドから容赦無く投げ出された。

 

また、南西の外れにある木造の住宅街に焼夷弾が雨あられのごとく降り注ぎ、大勢の市民が生きながらにして瓦礫に埋もれた。

 

無差別爆撃の被害は甚大で、徹底的に破壊され、燃えさかる建物のそこかしこで、母親たちは息絶えた赤ちゃんを抱きかかえ、また、子供たちも倒れて動かなくなった母親を起こそうとしたという。

 

その結果、スターリングラード爆撃による犠牲者は

最初の週で4万人を超えた

そうだ。

(↓)ナチス空軍の無差別都市爆撃により、廃墟と化したスターリングラード市街地。

出典 RIA Novosti archive, image #44732 / Zelma / CC-BY-SA 3.0

ブーメランとなり同盟国・日本に戻ってきたナチスの発明

このように、

ナチスの”黒い”男爵の発明

は、かつての騎士道精神を大切にしたドイツ空軍の戦術を一変させた。

 

そして、このナチス空軍の発明は、敵国民の戦意をそぐために行われる

戦略爆撃の先駆け

であり、無防備の民間人をも標的にする

無差別都市爆撃のモデルケース

となった。

 

ナチス空軍が発明した絨毯爆撃・焼夷弾の組み合わせによる無差別都市爆撃は、後に、アメリカ空軍がその有効性に着目し、日本への本土空襲に採用する。

リヒトホーフェン

「ヒャッハー! 

 やっぱ民間人を標的にした

 焼夷弾による無差別都市爆撃は

 最高だぜえ!」

    ↓

アメリカ空軍

ナチスの奴らひでーな。

 でも、アイツらがやるなら

 報復として枢軸国の奴らに

 同じことやっても文句ねーよな?

 自分から投げたブーメランだしw

 よし、オレたちも

 無差別爆撃しまくるぞ!

   ↓ その結果

(↓)アメリカ空軍のB-29戦略爆撃機による日本本土への絨毯爆撃。

(↓)焼夷弾により燃えさかる東京市街。

日本本土空襲により

数十万人もの日本人が

犠牲となる

このように、日本本土空襲で絨毯爆撃・焼夷弾による戦術が多用されたもともとの原因を辿っていくと、

民間人をも巻き添えにする

無差別都市爆撃のルーツは

ナチスにあった

のだ!

 

すなわち、ナチスが発明した一般市民への無差別都市爆撃のブーメランが、ナチスの同盟国であった大日本帝国に戻ってきたともいえるだろう。

 

というわけで、高須院長も賛美する世界一の科学力を誇ったナチスドイツが生み出した発明がブーメランとなってかつての日本に壊滅的なダメージを与えたことを頭に入れた上で、奥さんの西原 理恵子先生の漫画を堪能し、充実したオタクライフを存分に満喫してほしい!

 

オタクパパより愛を込めて!

 

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この記事を書いた人

重度のコミュ障のため、友達ゼロのオタク親父。初音ミクと魔法少女をこよなく愛する。

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